ラインの号数とポンドってなに?皆さんはきちんと答えられるでしょうか。今さら聞けないそれぞれの意味と、知っておくとお得な「ポンドクラスライン」と「ポンドテストライン」の違いなどを解説!
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・平塚悠介)
ラインの号数とは
主にエサ釣りに使用するライン(ミチイト)の表記で使用されることが多い「号数」。これは、ラインの太さを表している。
元々、釣りイトは「分」、「厘」、「毛」という重さの単位で表されていたようだが、尺貫法からメートル法が適用されるようになった時、これらすべてが「号」の表記に変更。そこからさらに「一厘=直径0.165mm=一号」が新たな基準として採用され、号は太さを表すように変わったそうだ。この一号=0.165mmの規格は今も日本釣用品工業会(JAFTMA)にて定められている。
日本釣用品工業会「ナイロン糸・フロロカーボン糸・ポリエステル糸の標準直径」
ポンドとは
「lb」と表記されるポンド。ヤード・ポンド法の重さの単位であり、1ポンド=453.59237g(約454g)となっている。しかし、釣りのラインに使用されるポンドの数値は、重さを表しているのではない。これは、強度を表している。
強度とは具体的になにか。実はこの「強度」には2つの基準があり、それが「ポンドクラスライン」と「ポンドテストライン」と呼ばれるものだ。
ポンドクラスライン
lbC , PCL , CLASS(lb)などと表記される。これは1lbと書かれたラインであれば、1ポンド=約450gの荷重がかかった場合、必ず切れることを表している。国際ゲームフィッシュ協会が定めた規格で、多くの日本のラインメーカーはこのポンドクラスラインを採用している。あくまで表記されているポンド数(重さ)で「必ず」切れるのであって、それより軽い負荷でも切れるということに気をつけよう。
ポンドテストライン
アメリカで多く採用されており、lbT , PTL , TEST(lb)といった表記がされている。こちらは、そのポンド数以下では絶対に切れないことを表している。つまり、1lbと書かれたラインは、約450gの負荷には必ず耐えることができる。そして、それ以上の負荷がかかった場合は不明である(500gで切れるかもしれないし、倍の900gまで耐えるかもしれない)。
ポンドテストラインがお得
例えば、10lbのラインを買いに来たとする。「10lb」という表記だけを見て、あとは好みのメーカーやデザインで買おうと思った人は待ってほしい、先ほど説明したように、
・ポンドクラスラインは、表記の数値の負荷には絶対に耐えられない。
・ポンドテストラインは、表記の数値までは絶対に耐えられる(それ以上の負荷も耐えられる可能性がある)。
もし同じ10lbでも、「lbC」と書かれたラインと「lbT」と書かれたラインの2種類があれば、後者を選んだほうが間違いなくお得だ。
号数とポンドの関係
また、イトが太くなればなるほど強度は比例していくので、号数にある数値を掛けると、単位をポンドで表すことができる。ナイロンライン、フロロカーボンラインの場合は、
号数×4=ポンド数
となる。つまり、3号のラインは12lbだ。
また、PEラインはどうかというと、
2.5号までの場合、
号数×20=ポンド数
3~6号の場合、
号数×15=(およその)ポンド数
となる。それ以上の号数になると倍率が変化してくるので、細分化されてくるが、だいたいこのような数値になっていることを覚えておこう。
<平塚悠介/TSURINEWS 関西編集部>