投げ釣りファンの夢『尺ギス』狙いポイント紹介:宮津湾【京都府】

投げ釣りファンの夢『尺ギス』狙いポイント紹介:宮津湾【京都府】

うっとうしい梅雨が明けると、いよいよ夏本番がやってきます。そこで、待ちに待った大30cm超えの尺ギス狙いの好場&釣り方を紹介したいと思います。

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尺ギスは投げ釣り師の夢

キスを狙う投げ釣り師にとって、『数狙いでは“3ケタ(100匹以上釣ること)”、そして大物狙いでは“尺ギス(30cm以上を釣ること)”』は生涯の夢かもしれません。

最近は小型キスの魚影が非常に濃いので、うまくキスの群れを見つけてハリ数を増やして1投多魚方式で狙うと、時間はかかっても何とか3ケタは達成ができるように思われます。私は今シーズンも若狭高浜の難波江で250匹も釣りました。

ところが尺ギスと呼ばれるジャンボサイズのキスは、潜むエリアが限られているうえ、成長が遅いことでも知られ、25cmを超えるサイズから夢の尺ギスと呼ばれる30cmオーバーになるまでには10年以上もかかると言われています。その間にも釣り上げられたり、漁で獲られたりと数が減少するので、尺ギスの固体も非常に少なくなり、これでは簡単には達成できないでしょう。

私の最長寸は33.7cmもありましたが、これは大ギスの宝庫と呼ばれた九州の五島列島にある奈留島でゲットしたものです。ホームグラウンドである淡路島でも32cmの巨ギスをヒットさせましたが、これは宝くじの1等当選ぐらい難しいのではと思います。

投げ釣りファンの夢『尺ギス』狙いポイント紹介:宮津湾【京都府】尺ギスを狙おう(提供:webライター・松尾幸浩)

京都府の宮津湾

そんななか、尺ギスが潜む釣り場として最近脚光を浴びているのが、「京都府の宮津湾」です。

私が所属する全日本サーフキャスティング連盟が毎年6月に開催する「全日本キス投げ釣り選手権大会」では、全国の各会場でキスの大物を狙って競技が行われますが、2017年の第108回大会では宮津会場から31.6cmの巨ギスが出て、見事全国優勝。翌年の第109回大会でも宮津会場で31.4cmがヒットして優勝。そして、今年の第110回大会でも31.2cmがヒットしています。

今年の尺ギスは、敦賀会場でヒットした優勝魚と同長寸ながら釣った匹数で負けて準優勝となりましたが、3年連続でジャンボギスが釣れ、26~30cmの大物も数ヒットして、現在では日本一の大ギス場と言っても過言ではないでしょう。

そんな宮津湾でも大ギスの実績は、東にある由良川河口周辺、そして実績NO1が宮津湾の中ほどにある獅子(ちし)から矢原、湾の入り口にある田井のヨットハーバー周辺までの西側の護岸一帯です。

それではキャスターの憧れである夢の30cmオーバー・尺ギスが釣れる日本一の好釣り場を紹介しましょう。

由良川河口周辺

由良川は一級河川の大きな川で、釣り場となる河口部の両サイドには由良海岸と神崎海岸があり、どちらからでもキスは狙えます。ただ、由良海岸は整備されたコンクリートの護岸からサオ出しできますが、対岸の神崎海岸は砂洲が広がり、大雨の後には地形がかわることがよくありますから注意して下さい。

河口部は汽水域のため、キス以外にもスズキやチヌなどの大物も多く、キスの魚影が濃いので釣れたキスにヒラメやマゴチが飛びついてくることもよくあります。

ここは夜釣りでは実績が少ないので、夜明けから引き釣りで狙うことが多く、大ギスは込み潮時にカケアガリや海溝に沿って回遊してくるので、早くポイントを見つけるのが得策です。

私は遠投して沖合から広範囲に探りますが、足元でも30cm級がヒットしたことがあるので、気を抜かないで慎重に探ってください。また、上流にある鉄橋周辺にまで大ギスが回遊するようで、外海が荒れた時には狙う価値が大きいです。ただ、大雨の後では濁りが強くゴミなども流れてサオ出しは不可能ですから、天候にも十分注意して釣行しましょう。

投げ釣りファンの夢『尺ギス』狙いポイント紹介:宮津湾【京都府】由良川河口にて(提供:WEBライター・松尾幸浩)

獅子、矢原、田井周辺

宮津湾の東側にある道路沿いに続くのが、獅子、矢原、田井で、日本一の大ギス釣り場と呼ばれている。釣り場は田井のヨットハーバーの沖にある一文字波止を除いて、ほとんどが道路際からサオを出し、護岸や小さな砂浜からのキャストとなります。ですがポイントは数多く、多人数でも十分可能です。

矢原では立入禁止の獅子矢原漁港の南側にある護岸から狙うことが多く、遠投で大ギスやチヌ、マダイなどの実績があります。また北側にコンクリートの台座が二つあり、ここは足場もよくて釣りやすく、大ギスもヒットしています。

獅子は中間のカーブミラーの下に砂浜があり、ここから遠投して沖合を探ると大ギスがヒットしています。

田井では、何といってもヨットハーバーの沖にある一文字波止がお勧め。渡船利用と不便ではありますが、宮津湾の湾口に位置するので潮通しも抜群で、たっぷりと水深があり、夏場の夜釣りでは大ギスに80cm級の大マダイの実績もあります。

ポイントは一文字波止の北端から北向きに遠投で狙い、大ギスは右の半島向きのカケアガリに沿って回遊し、マダイは反対に左の沖向きに45度方向でアタることがよくあります。田井の東側にある田井海水浴場は小型主体なので期待薄です。

獅子から田井での釣り方

先に紹介した由良川河口周辺は夜釣りよりも昼間の引き釣りに大ギスがヒットしますが、獅子から矢原、田井の一文字周辺までは警戒心が薄れる夜釣りがベスト。

特に深夜にアタることが多いので不用意に海面を照らすことや多人数でわいわい騒ぐことはご法度。大ギスは群れずに単体で行動するパターンが多いので、静かに大ギスの回遊を迎え撃つことが大事です。

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