この夏のおわり、中部国際空港からキャセイパシフィック航空で約2時間半、台湾へ3泊4日の遠征釣行に出かけた。
今回も昨年と同様、台北市内にホテルを取り、ここを起点にして各地へ釣行することにした。
基隆市内でルアー釣り
1日目は、午前10時ごろ台北駅から台湾鉄道を利用して約1時間、台湾北部の海の玄関口として知られる港街・基隆へ向かった。
ここでは近くを流れる田寮河でパシフィックターポンを狙う。
当日は少し歩いただけで頭がクラクラするほどの日差しで、釣り場まで向かうにも一苦労だった。
釣り場に到着したら、早速タックルを組み立てながらポイントを見渡す。
すると、干潮で岸際のストラクチャーは露出まではいかないが丸見えだ。
魚の生命反応は全く感じられない。
バイトがあったが、いずれも掛けられずお手上げ。
残念ながら、今年は釣り上げることはできなかった。
現地仕様のオニテナガエビタックルを揃える
続いては台湾名物のオニテナガエビ釣りに挑戦する。
台湾全土に点在している室内の管理釣り場で、営業時間はまちまちだが、24時間営業もあるほど現地では人気だ。
せっかく台湾に来たのだから、決して貸しザオでは釣りたくない。
そこで、台湾で有名な大型釣具店の漁拓釣具へ向かい、エビ釣り道具一式をそろえることにした。
店内を見渡すと、エビ釣りの国とあって、とにかくエビ釣りコーナーが広い。
日本製のハリや仕掛け(海外仕様)が大半を占めるものの、サオは台湾・中国ブランドが多く見られた。
気に入ったサオが見つかり、以前から欲しかった釣蝦槍箱(エビ釣り専用のタックルボックス)も手に入れることができた。
大人気のオニテナガエビ釣りに挑戦
現地でも大人気、1時間300元(約1200円)で楽しめる屋内エビ釣り場。
早速タックルを準備し、購入したサオと日本で事前に作ってきた仕掛けを釣蝦槍箱に入れてから、ホテルから西へ徒歩5分の所にある全佳樂釣蝦場へ向かった。
ここは観光地の行天宮からほど近くホテルからのアクセスもいいことから、日本人観光客も多く訪れる人気のエビ釣り場だ。
料金は、貸しザオ、エサ代込みで1時間300元(日本円で約1200円)からとお手軽なのも魅力。
日本人観光客には、店主のお兄さんが優しく日本語でレクチャーしてくれるので安心だ。
今回は台湾エビ釣り初挑戦なので1時間半コースでやってみる。
エサの小エビとビクを受け取り、早速タックルを組み立てる。
周りを見渡すと、この日は地元の釣り人に交じって6人の日本人観光客の姿もあった。
テナガエビ釣りと似ているが……
まずはサオ先を水中に突っ込み、ウキが水面直下でとどまるように位置を調整する。
エサの小エビは頭と尾を取ってからハリに付ける。
このとき、垂らしがないようにするといい。
釣り方は日本でいうテナガエビ釣りと同様なので、経験があれば釣れるはず。
ただ対象がオニテナガエビなので、どこまで対応できるか挑戦だ。
現地の仕掛けは大きなエビバリ7号にハリス0.8号の2本バリが主流なのに対して、私の仕掛けは小さなエビバリ3号にハリス0.4号の1本バリ。
果たして、どうなることやら。
仕掛けを入れて5分後、ウキに反応が出た。
APCの浅井さんいわく、テナガエビはエサを見つけたら、まずハサミでつかんで持っていき、安全な場所に移動してからゆっくりとエサを口に運ぶとのこと。
これが釣る秘訣(ひけつ)だ。
そこで、慌てずウキの動きを見守ることにした。
すると、ウキが横に走っていき、しばらくして動きが止まった。
聞きアワせる入れると、力強いキックバックとともにロッドが弧を描く。
引きを楽しみながらサオ先を持ち上げると、初めてのオニテナガエビ18cmが上がってきた。
ハサミが青く、その大きさにびっくり。
現地の人がハマるのもうなずける。
その後も単発だがヒットは続き、ハリ折れが4回、ファイト中のハリス切れが5回あったが、オニテナガエビ17cmを3匹追加することができた。
終了時間になり納竿していると、店主のお兄さんが近づいてきて「エビ食べる?」と聞いてきた。
せっかくなので調理をお願いすると、慣れた手つきでエビを焼き、数分後にテーブルまで持ってきてくれた。
皿を見ると2匹追加されており、サービスしてくれた。
お兄さん謝謝!エビは熱々、肉厚で美味。
夜のおやつや酒のつまみに最高だ。
<週刊つりニュース中部版 APC・丹羽祐介/TSURINEWS編>