新緑の季節で渓流釣りは絶好の時。待望の雨も降って水況も好転したようだが、4月末からの連休は近隣の河川では混雑して釣りにくいから、29、30日は比較的釣り人が少ない北陸の河川に釣行した。
30日は直海谷川へ
翌30日は石川県手取川の支流・直海谷(のみだに)川へ向かった。ここは白山手取川漁協の管轄で、近隣の大支流が共通で釣れるけれど、入川券は日券3000円(高齢者割引1500円)と高い。
道中のコンビニで入川券を買って直海谷川に行くと、かなりの増水でちょっと釣りにくそうだ。コンビニで入川券が買えるのは便利だけれど、川を見ないで買うから、こんな時に具合が悪いこともある。
早々に良型追加
歩きやすい川相の林道の終点(チェーン止め)まで行って釣りやすいポイントを探ると、トロ場(といってもかなりの流れ)で25cm級のイワナが釣れた。
この流れではトロ場しかポイントがなく、シモへ移動して石裏の釣りやすそうな場所を拾い釣りしたが、イワナばかり。型は20cmオーバーばかりで、時には27cm級の良型も釣れたが、釣りになるポイントが少ないし、イワナばかりなのも気に入らず、同じ券で釣れる隣の瀬波川へ移ることにした。
瀬波川へ移動
私は初めての川だが、少しはヤマメも釣れるかな、と期待して行ったのだが…。
入り口付近はV字峡谷だが、カミへ行くと開けた川相になり、オートキャンプ場もある穏やかな川になって、水量は多いが釣りになるポイントも多い。オートキャンプ場のカミに釣りやすい場所が見つかり、5.3mのサオを出す。
早々に瀬波川イワナも
道路横だし、キャンプ場近くだし、誰もが釣る場所だから…とあまり期待せずに石裏のヨレに仕掛けを入れると、すぐに目印が動いた。アワせると同時にビューッと走られ、増水の瀬をカミへ走り上がる、強い引きだ。慎重にタメてから水面に浮かせ、タモですくい取りしたのは目測28cm。アメ色の魚体にうっすらと白点が見える、きれいなイワナだった。
アタリは次々と続いた。こんな場所で…と思うようなポイントでも、ほぼ確実にアタリが出て「ほんまかいな」と、思いながら釣ったが、午後4時過ぎまでに24匹(18~29cm)のイワナが釣れた。
川から上がって草むらを歩いていると、足元に珍しい花が咲いていた。カタクリ…今ではなかなかお目にかかれない可憐な花で、ピンク色の下向きの花が珍しかった。
直海谷川も瀬波川もほとんどイワナばかりでヤマメは少ないけれど、良型イワナが、これだけ入れ食い状態で釣れると「イワナばっかりや」と文句も言えず、ずっしりと重くなったビクがうれしかった。
<大西満/TSURINEWS・WEBライター>