釣った魚で始めるアクアリウム 飼い易い魚種と必要な準備(第1回)

釣った魚で始めるアクアリウム 飼い易い魚種と必要な準備(第1回)

読者には「釣った魚を飼ってみたい」と思ったことがある人もいるのでは?その思いに応えるべく、今回スタートした連載企画が「アクアリウム(水槽等で水棲物を飼育すること)に挑戦」だ。愛知県名古屋市周辺に展開するアクアリウムの専門店「リミックス」に協力いただき、飼いやすい魚や飼うために必要な設備について、専門家に聞いた。

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水槽内の環境作りについて

さて、ここまで設備について話を書いてきたが、続いて魚を受け入れる前の水槽内の環境づくりの話だ。

底砂

釣った魚で始めるアクアリウム 飼い易い魚種と必要な準備(第1回)様々な種類の砂がある

水槽内にまず底砂を敷く底砂は魚を落ち着かせる効果があるほか、魚のフンなどを分解してくれるバクテリアの棲み処になる。

また、砂には種類があり、商品名で分けられている。どの砂を使用するかは、飼育する魚の生態に合わせて選択する。

オイカワやカワムツ、ギンブナなど遊泳力のある魚には、粒のサイズが3~4mmの「大磯砂」がお勧め。

タナゴなど小型の魚や、ドジョウなどの底生魚には「田砂」「川砂」と呼ばれる粒子の細かいものが適合する。特に底生魚は、砂に潜ることもあるので、粒子が荒いと体が傷つくし、うまく潜れなくてストレスで弱ってしまうことも。砂選びには注意が必要だ。

釣った魚で始めるアクアリウム 飼い易い魚種と必要な準備(第1回)底生魚に合わせて砂選び

最後は、大切な水づくりの話。水槽に使用する水は、水道水にペットショップや専門店で売られている「中和剤」を規定量加えて使用する

「川の水を使おう」と考える人もいるかもしれないが、川の水は病原菌や寄生虫を含んでいる可能性があるので、人間にも魚にも、衛生上好ましくない。ゆえに、水道水がベストだ。

ただし、水道水には、魚やバクテリアに有害なカルキや重金属が溶け込んでいる。そこで、専用の薬剤を使って無害化するのだ。

水槽内環境の作り方

釣った魚で始めるアクアリウム 飼い易い魚種と必要な準備(第1回)魚が快適に過ごせる環境を作ろう

まずは1Lごとに目盛りが刻まれた容量10L以上のバケツを用意し、これに水道水を入れ、中和剤のパッケージに書かれた規定量に基づいて本剤を加えて混ぜる。10Lまで量れるバケツを使用する理由は、規定量の計算がしやすいからだ。

こうして水道水を無害化したら、バケツから水槽に水を移す必要な量の水を移し終えたら、ろ過装置のコードをコンセントに繋ぎ、スイッチを入れて完了だ。

ただし、ろ過装置を動かす際に、必ずろ過装置の説明書きにある水位まで水を入れよう。水面の位置が低いと、ろ過装置のポンプが水を吸い上げられなかったり、故障の原因になったりする。

ろ過装置がうまく回ったことを確認したら、最後の仕上げ。市販の「ろ過バクテリアの溶液」を規定量(これもパッケージに書いてある)水槽に投入し、ろ過装置をそのまま回し続ける。ろ過バクテリアとは、その名のとおり、水の中に発生した老廃物を分解してくれる微生物で、水質の維持に欠かせない存在だ。

ちなみに、ろ過バクテリアには「即効タイプ」「標準タイプ」があるが、投入後おおむね3~7日程度で最低限必要な数に増殖し、ろ材や底砂に定着する

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