読者には「釣った魚を飼ってみたい」と思ったことがある人もいるのでは?その思いに応えるべく、今回スタートした連載企画が「アクアリウム(水槽等で水棲物を飼育すること)に挑戦」だ。愛知県名古屋市周辺に展開するアクアリウムの専門店「リミックス」に協力いただき、飼いやすい魚や飼うために必要な設備について、専門家に聞いた。
小型淡水魚がオススメ
まず、飼育の対象となる魚だが、最も飼いやすいのが、身近な河川にいる小型の淡水魚だ。
流れの緩やかな川に棲むギンブナやモツゴ、タモロコ。少し流速がある川だとオイカワやカワムツ、シマドジョウがおり、自然豊かな流れのゆるやかな川にはタナゴの仲間が生息している。
どの魚もきちんと世話をすれば、水槽で終生飼育することが可能だ。
必要な設備
さて、以上が飼育におすすめの淡水魚だが、続いてこれらの魚を飼うのに必要な設備を吉田さんに確認した。
水槽
水槽のサイズは、飼育する魚の大きさや数に合わせていく必要があるとのこと。身近な河川に生息している5~10cm程度の魚であれば、長辺が30~60cmで、容量がおよそ12~60Lのものが適合する。
水槽は大きいほど水温と水質が安定するので、長さ60cm×幅30cm×高さ36cmの「60cm規格水槽」と呼ばれるものが、最初はお勧めとのことだ。
ろ過装置
次は、水槽の水を循環させる「ろ過装置」の話。水槽の水はかけ流しではないので、魚が出す排泄物などで水質が悪化してしまう。
また、呼吸で水槽の水の酸素を消費しつくすと魚は死んでしまう。
そこで、水槽の水をきれいにし、酸素を供給する役目を担うのが、水槽にセットするろ過装置(ポンプとろ過槽から成る)だ。フィルターという商品名で販売されており、水槽ごとに適した大きさのものがある。
この「ろ過装置」のセッティングだが、水の汚れを取る「ろ過マット」や、水の汚れを分解するバクテリアのすみかとなる「ろ材」、魚が出すアンモニアを吸着する「活性炭」をろ過装置のろ過槽に入れて使用する。
そして、水を循環させるためのポンプ。ろ過槽とセットで売られているため、付属の説明書に従って組み立て、水槽にセットすれば完成だ。