全国的に大人気のタイラバ。関東~静岡は専門船のほか、ひとつテンヤと同乗することも多い。今回は、各地の特徴や基本の釣り方を紹介しよう。
関東各地のタイラバ
【茨城】
コマセが禁止されているので、人気の釣り方。
テンヤで狙う人が多いものの、イワシに着いて魚が浮いているときや、水深が深い時期は鯛ラバの独壇場となることがある。
【外房】
飯岡や大原などはファンにとっておなじみの釣り場。状況次第では鯛ラバが有利。水深100m前後の超深場を狙うことがある。
大原では年末~3月ごろにかけて、イワシの接岸に伴い、水深20mをきるような浅場を狙う「イワシパターン」の釣りが楽しめることも。
【内房】
手バネシャクリ釣りの伝統を残す上総湊では、ひとつテンヤや鯛ラバは同船できることが多い。冷凍エビに比べ、エサ持ちがいい活エビが用意されることがある。
釣り場は東京湾でも潮通しのいい場所を狙うので、潮の速さを考慮して重さ、リトリーブスピードを調整する。
【東京湾】
金沢八景から出船。内房の項でも前記したように、潮が大きく動く大潮周りの日限定で出船するケースがあるので要確認。
【静岡】
駿河湾と遠州灘の中間点ともいえる御前崎沖は、コマセ釣りが有名。しかし、最近は鯛ラバ専門で狙う船が多い。
茨城や外房ではパラシュートアンカーを使った流し方がメーンだが、こちらは基本的にドテラ流し。
関東、東海エリアのファンからは「鯛ラバの聖地」と呼ばれる。
このほかのエリアも研究熱心な船長が、連日可能性を追求している。まだまだ発展の余地を残しているエリアが多く注目したい。
タックル紹介
水切りがよく、感度のいい細いPEラインは必須。0.6~0.8号が標準。着底が分からない海況や潮流のあるときは、1mごとにマーキングのあるラインがお勧め。ある程度、水深を確認できれば、着底の参考になる。大ダイがきたときのことを考え、イト巻き量は200~300mあると安心。
リールはフォールとリトリーブをくり返すので手返しのいいベイトリールがお勧め。ドラグは1kg前後で設定。
結束は揺れる船上で確実に結ぶことができるノットを1つは覚えておきたい。FGノットなどの「摩擦系ノット」は強度があり人気。
タイラバ
選び方の前にタイラバを各パーツごとに紹介していこう。
【ヘッド】
ヘッドとフックが一体化した固定式、ヘッドのなかをリーダーが通りフックとヘッドが分かれている遊動式がある。
鉛やタングステンなどの素材でできている。形状によって、水中での動きかたが変わる。また、カラーもさまざま。
カラーと重さを自由に選べる。
【ネクタイ】
おもに、シリコン素材。マダイを寄せる重要なパーツ。
【スカート】
ネクタイより短く、細くカットされている。状況によって、外すことがある。
【ハリス&ハリ】
ハリスは、編み込んである形状。ハリは長短長さの違う2本バリ。
※製品はすべてマルシン漁具提供
タイラバの選択
水深や潮の速さを参考に選ぶ。船長に相談するのがベスト。慣れないうちはオマツリの原因にもなるので、確実に着底が分かるグラム数を使いたい。東京湾は特に潮が速いので、水深に対して重めを使用。80~120gを使うことが多い。
ネクタイやスカート、ヘッドの材質や重さ、カラーなど選択肢がとても多いので、自分なりに試したり、まずはお気に入りのカラーで挑戦。