チヌの乗っ込みも落ち着く連休ごろのかかり釣りだが、まだまだ大型チヌ(クロダイ)が楽しめるエリアも多い。そこで、今回は連休にオススメの和歌山県下のチヌかかり釣り場を紹介していこう。
栖原(有田郡湯浅町)
栖原は湯浅町随一のチヌかかり釣り場で交通の便もよく、大阪からなら約1時間程度で釣り場へと到着する。そんな近場の釣り場だが、魚影が濃いのはもちろん、ここにくると近場とは思えないほどのきれいな風景が出迎えてくれる。
栖原漁港から出て左側(南側)に端崎、右側(北側)に霧崎とあり、イカダが設置されているのは霧崎側。水深は10m前後と手ごろで、潮流は緩やかな時が多いことから比較的釣りやすいのが特徴。魚種も豊富で、エサ取りにはボラ、コノシロ、フグ、チャリコ、カワハギ、アイゴなどが多い。
かるも丸
由良糸谷(日高郡由良町)
由良糸谷は由良湾の一番奥に位置し、とても波静かな所。風にも強く、台風以外はサオ出し可能なので全天候型の釣り場といえる。釣り座はすべてイカダで、海底の大きなカケアガリに密集させて掛けているのが特徴。そのため場所による釣れムラが少なく、どのイカダでサオを出してもチヌの姿が見られる可能性は十分にある。底質は砂や砂泥で根掛かりはほとんどない。
1基に4~5人は乗ることのできる大きさのイカダで、雨や日差しをしのげるテント、そしてトイレが完備されているので女性やファミリーの釣り客も多く、安心して釣りを楽しむことができる。
尾張屋
衣奈(日高郡由良町)
衣奈は中紀を代表する釣り場の一つで、その中でもポイント数や収容人数などの点においては最大規模を誇る。ポイントは港寄りにマリーナ、波止前、水谷、そして沖にある黒島周辺に観音前、コイヅキがあり合計5ヵ所で、それぞれに特徴があって釣り人の好みでポイントを選択できる。
水深は10~17mで、釣り座にはすべてトイレが付いていて安定感のあるイカダばかり。エサ取りの種類や数もポイントによって若干かわる。なお、風向によって影響される(よく揺れる)イカダをポイント別に言うと、マリーナや波止前は北西方向からの風、水谷は西寄りの風で観音前やコイヅキは南寄りの風となっている。
中長渡船
日高川河口(御坊市)
ここは河口という特別なシチュエーションで、最大の特徴は汽水域ということ。真水の流れと海水の流れが複雑に混じり合い、一投ごとに方向や速度が違ってくる場合もあり、かなり面白い釣り場だ。釣り座は移動式の伝馬船で、親船にポイントまで引いていってもらい、2丁アンカーで川の流れと直角に固定してもらうシステム。水深は約5mで、干潮時には4mとかなり浅いのも日高川の特徴の一つ。チヌがヒットすればほとんどが横に走るためしっかりとしたタックルで挑みたい。
福丸観光漁業
串本・浅海(東牟婁郡串本町)
チヌフリークなら知る人ぞ知る大型チヌの宝庫。本州最南端の釣り場ということで、黒潮の恩恵を受けることから魚種、魚影ともに濃く、また地形や潮流、海底の起伏の激しさ、数多くの養殖コワリなど魚の育つ環境が整っているので、チヌはもとより他魚に関してもビッグサイズが生息している。
チヌ以外ではボラ、マダイ、グレ、カワハギ、フグ、サバ、アジ、ハリセンボン、コロダイ、タコ、エイなど、挙げるときりがないほど。釣り座となるのはカセで、その船尾にはトイレが付いているのでファミリーでも安心してサオを出すことができる。
あけみ丸