練り物を代表する「かまぼこ」と「ちくわ」の2選手。実は昔は同じものだったようです。なぜ区別され、呼び名まで変わってしまったのでしょう。簡単に紹介します。
かまぼこ
練り物の代表格である、「かまぼこ」。
日本各地で製造されており、鮮やかな白やピンク色で作られることが多い。
白身魚のすり身を成型し、蒸して製造するのが主流。
ちくわ(焼き調理)
かまぼこに並ぶ練り物界のトップを走る「ちくわ」。
魚のすり身を細い棒に巻きつけて焼いたものの総称。
かまぼこの語源
まずは『かまぼこ」の語源について調べてみました。
かまぼこは昔はちくわのように、細い棒に魚のすり身を巻き付けた形で作られており、それが「蒲(がま)の穂」に似ていたことから「がまのほ」と呼ばれていたそうです。
それがやがて『かまぼこ』と呼び名が変化していったようです。
製造方法の違いが呼び名に
『かまぼこ』が今の形になったのは安土桃山時代だそうです。
その頃から、「巻き付けて成型する調理法」の他に「木の板の上で成型する調理法」が出現し、そちらを「板付きかまぼこ」と呼ぶようになったそうです。
反対に以前から作られていた調理法のものは、棒を抜いて切った時の断面が“竹の輪”に似ていたことから「竹輪かまぼこ」と呼ばれるようになったようです。
つまり、製造方法の違いで呼び名が分岐していったようです。
今は穴の有無で判断?
厳密な時期は不明ですが、双方の呼び名は省略され、
板付きかまぼこ→かまぼこ
竹輪かまぼこ→ちくわ
と呼ぶようになったそうです。
現代では主流の調理方法も変わり、かまぼこは蒸し調理、ちくわは焼き調理となっています。しかし最近では、焼きかまぼこや、生ちくわなどが現れ、厳密は区別は「穴が空いているかどうか」となっているようです。
結局のところ違いは
今回の調査で判明したことは2点!
・今から500年くらい前は「かまぼこ」と「ちくわ」は同じものとして扱われていた
・現代での区別は製造方法ではなく「穴が空いているかどうか」
今日の食卓で披露してみては?
<近藤/TSURINEWS・サカナ研究所>