大阪湾では年中、いろいろな釣法でチヌが狙えますが、桜が各地で満開を迎える時期になると落とし込み釣りもようやく本格的なシーズンに入ります。
乗っ込みチヌの近況
2月後半に乗っ込みのハシリが釣れだし、3月半ばから後半にかけて一気に群れが押し寄せ、乗っ込み、大型の爆釣!そして徐々に型も小さくなり、4月はポツポツと釣れ、GWごろには産卵の一服状態で5月後半くらいまでは釣れない。という流れがひと昔前のパターンでした。
しかし、埋め立てなどによる潮流の変化?地球温暖化による水温の上昇?さまざまな環境の変化がここにきて影響しているのか?2016年から昨年までの3年間は年明け1月前半まで水温も高いまま、秋の延長のように上層で釣れていました。
そして2月、3月は乗っ込みらしい釣果も聞けずに、ようやく4月に入ったころからポツポツと釣れ出し、昔なら釣れなくなる5月頭の潮が大きい日に、爆発的に大型が多数交じり釣れるということが続いています。
暖冬の今年は?
そして今年ですが、またまた悩ましい変化が…。例年なら下り切る水温が、今年は暖冬の影響か10度を切らずに推移し、チヌは高活性。1月、2月とフカセで型、数ともに絶好調でした。
この時期は堤防にチヌのエサとなる付着物が少ないので、どうしても際を釣る私たちの釣りよりも、まきエサをサオ下やカケアガリにたくさんまいて寄せるフカセ釣りのほうが有利です。
私も2月には52.5cmの良型を仕留めましたが、数はイマイチでフカセ釣り師に圧倒されていました。
そして3月半ば、いったん食いが止まった?それと赤潮が発生し、ひどく続いたため、全体的に貧果な期間が2週ほど続きました。
新波止へ
私自身も短時間釣行ながら2週連続ボーズ。3月30日(土)、ようやく赤潮も収まってきたようで、いつものように釣行。
私のホームグラウンドは堺出島漁港より出船されている夢フィッシング。そして堺港で最も沖に位置する新波止です。沖向き一帯がスリットケーソン(内向きは垂直ケーソン)になっており、チヌの魚影は大阪湾でもトップクラスです。
乗っ込み期のエサ
さて、この時期のエサですが、採取できるならパイプ虫。そして購入可能な生きエサは岩ガニ、アオコガネなどです。
私も例年はそれらのエサを使用しておりますが、今年はちょっと目先をかえ、地エビは毎週必ず使用しています。これらすべて堤防の壁の付着物に潜んで生息してる物です。
エビ使用の理由は、食いが渋い時、カニやコガネだと潰されたり、噛まれてグチャグチャでフッキングできないことが多いですが、エビだと「コツッ!」のアタリで吸い込んでいることが多く、即アワセでしっかりフッキングできる確率が高いように思うからです。
地エビエサのヘチ釣り
タックルですが、春はヘチ釣りスタイルがベストだと考えます。水温も不安定な中で、上層から底、サオ下やちょい前の底まで幅広く探れるためです。
この日は午前中のみの釣りになりましたが、スリットの上層を狙い、地エビで4回アタリがあり、45cmを頭に3匹の釣果。他の常連さんが垂直面を探っておられ、中層から底付近、岩ガニで4匹の釣果。どちらの面でも釣果が出てホッと一安心でした。