イカダ&カセからのカカリ釣り攻略 乗っ込みチヌ(クロダイ)狙い撃ち

イカダ&カセからのカカリ釣り攻略 乗っ込みチヌ(クロダイ)狙い撃ち

いよいよチヌの乗っ込みシーズンがやってきた。今回は短ザオでの巨チヌとのやり取りが楽しい『イカダ』や『カセ』のカカリ釣りに焦点を当て、乗っ込み期のチヌの特徴から、大型チヌを仕留めるまでのノウハウを紹介してもらった。この春こそ、自己記録更新を目指してカカリ釣りに挑戦だ。

アバター画像 TSURINEWS編集部

イカダ&カセ 海釣り施設

乗っ込みシーズン

釣り場や時期でかなりの差があるが、一般的にいわれているのは、「チヌの乗っ込みとは水温の低い冬場を過ぎ、徐々に水温が上がり始める3月ごろから、深場で越冬していた大型チヌが産卵のために波静かな浅場に入ってくる」ことを指している。

産卵場所に適している場所にイカダ、カセが設置してあるため、大型の乗っ込みチヌが釣れるという実績があるシーズンだ。

また、乗っ込み時期に釣れるチヌは、銀色明るく、なおかつ抱卵しているので、はっきりと「乗っ込みチヌだな!」と判別できる。この時期にはたまに居付きのチヌも釣れるが、黒っぽい魚体をしているので見れば判断できる。

中日本〜西日本の乗っ込み期

一概に乗っ込み期といっても、チヌは日本全国の広い範囲で狙われているので、その地方によりかなりズレる。

ざっくりとした例だが…

①静岡県…
◆一番早く乗っ込みのチヌが釣れ出すのは静岡・清水港のカセ。1月後半から釣れ出し3月末ごろまでは大型の乗っ込みチヌが狙える。

②三重県…
◆3月を過ぎると三重・尾鷲辺りから志摩半島にかけてボツボツと、乗っ込みの大型が釣れてくるように思う。

③日本海側…
◆日本海方面、広大な京都・舞鶴湾辺りは4月ごろから始まり、5月終盤まで乗っ込みチヌが狙える。

④和歌山方面…
◆和歌山方面では4月中ごろに入ると各地でピークを迎え、乗っ込みチヌの最盛期を迎える。

⑤徳島方面…
◆徳島・堂浦では4月後半から5月の連休時期まで乗っ込みチヌが楽しめ、5月後半になれば中型の数釣りへとかわっていく。

⑥高知・愛媛方面…
◆同じ四国でも高知・宿毛や愛媛・北灘湾は別格で、乗っ込みの大型狙いならこの2か所に足を運ぶことが多い。釣れ出しは3月初めからで、5月ごろまでが狙い目。

⑦広島以西…
◆ほか、関西圏より西側にも広島から九州にかけて数多くの釣り場があり、それぞれシーズンは若干ズレるが、基本的には「乗っ込み=冬~春」という区切りで考えるといいだろう。

イカダ&カセからのカカリ釣り攻略 乗っ込みチヌ(クロダイ)狙い撃ち最速の乗っ込みが来る静岡の清水港

釣り場所の条件

さて、乗っ込みチヌに適した場所、実績のある場所としては、産卵しやすい波穏やかな湾があることと考えられていて、湾が大きくても小さくても安心して産卵できる場所が条件にあると考えられる。

したがって、春の乗っ込み期に関しては、波静かで潮の流れも穏やかな場所に設置してあるイカダ、カセに実績場が多い。

イカダ&カセからのカカリ釣り攻略 乗っ込みチヌ(クロダイ)狙い撃ちイカダ例

乗っ込み期の実績場は渡船区の中でも毎年釣れる場所やエリアが決まっている。
釣行する渡船に予約を取る際、渡るイカダやカセのエリア、当たりエサなどを相談した方が、乗っ込みチヌに出あえる確率が高くなる。

大型狙いのチャンス

では、なぜこの時期に大型のチヌが釣れるのか…。

それはチヌは大型になると、ほとんどが雌になるそうで、私の経験でも乗っ込み期に釣り上げた大型のチヌは大半が雌(自然界では性転換の動物はよくいる)。

イカダ&カセからのカカリ釣り攻略 乗っ込みチヌ(クロダイ)狙い撃ちチヌは性転換する魚だぞ

産卵のピークを迎えると、少し小さい雄のチヌが釣れ出し、雄ばかり釣れだすと、その釣り場の産卵が終わりに近いことを意味すると考えてる。なので、「乗っ込み期=チヌシーズンの初期」と考え、釣れ始めとなる乗っ込み期には大型の雌が多い…ということだろう。

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