例年より海水温が高いままシーズン入りした今年の寒グレ、まだまだエサ取りの多い磯もあるようだが、そろそろ本格化してくる季節である。今回はグレをターゲットにしたフカセ釣りをピックアップ。解説はこの釣りを得意とする山口和幸さん。今回はフカセ釣りの基本、まきエサワークについて解説してもらった。ぜひ参考に、寒グレシーズンをエンジョイしよう!
紀伊半島のグレ概況
昨シーズンから不調が続いていた紀伊半島のグレだが、梅雨グレ期からはコンスタントに釣果があり、夏には沖の潮の速い磯で大型尾長グレの乱舞も見られ、実際に仕留められてもいた。11月ごろからはあちらこちらでグレの釣果が聞かれるようになってきた。
しかし、今年も昨シーズンの不調の原因ともいえる黒潮の蛇行はかわっていない。あいかわらず室戸岬沖から黒潮が蛇行し、紀伊半島を避けるように流れている。
前シーズンは串本でも14度台まで水温が下がり、低水温に対応しない魚は死んでしまう事態になった。それほど黒潮の蛇行は水温に影響を与え、グレの釣果にも影響を及ぼす。
今シーズンは、前シーズンほど水温低下が進んでおらず、12月中はまだ釣果が上がっていた。
この時点で水温は19度前後で、磯によってはエサ取りが多いところもあるようだ。気になる今後は、北西風の弱いときには中紀なども狙い目で、大型が上がっている。
枯木灘は潮次第で下り潮が流れる日には好釣果が望まれる。串本方面はムラが激しいが、大型の期待ができそうだ。
黒潮の蛇行は数年続くと言われているが、3年という人もいれば5年という人もいる。
様々な憶測が飛び交うが、実際は自然が相手なので誰も分からない。しかし、次に黒潮が当たってくるときは各地で爆釣が続くと信じている。
<週刊つりニュース関西版 山口 和幸/TSURINEWS編>