毎年初冬に最盛期を迎える伊良湖沖のジギング。12月2日、愛知県南知多町大井漁港出船の海正丸に乗船した。
魚いるもジグへの反応なし
午前7時に出船、40分ほど走って神島の北西にあるポイントに到着。すでに多くの船が集結していたが、その周りを周回するように引き網でシラスを獲っている船団が…。
水深が浅いため、魚に与えるプレッシャーが危惧されたが、すでに僚船ではワラサを獲ったとの無線も入っていたので、気にせずジグの投入を開始した。
しかし、魚探には底層を泳ぐ大型魚の反応が入ってくるが、ジグの軌跡が鼻先をかすめてもビクともしない。まだフィーディングタイムでないためかもしれないが、大船団と漁網のプレッシャーだろうか。
マッチ・ザ・ベイトが重要
こうして時間が過ぎていくなか、左舷ミヨシの仲根さんにサワラカッターのアタックがきた。口を使う気配が出てきたようだ。
直近はタチウオの幼魚と5~6cmのイワシの稚魚、サッパなどがベイトになっており、ポイントや時間帯ごとにマッチ・ザ・ベイトを意識したジグの選択とアクションが必要とのことだ。
そのため、各自シルバー系のロングジグをひと通り試した後、扁平なタイプやTG系に替え、底付近でのスローなアクション、反射食いを狙った速巻きからのフォール切り替えなど、いろいろと試していく。
船中本命ワラサ1尾目!
そして、午前10時すぎ、ついにヒットのコールが上がった!
掛けたのは先ほどの仲根さん。しばしのファイトの末、魚体が見えてきた。ツインヒットだ。
しかし、姿が見えた直後に片方がフックアウト。
1匹になってしまったが、本命のワラサが船上に横たわった。
Z4の150gを底から5~6mシャクり上げ、再びフォールさせた時にヒットしたという。
この後全体的に魚の活性が上がり、伊勢湾名物のマゴチやでっかいホウボウが姿を見せた。
だが、大型魚は通過してもヒットには至らない。やはり船が多すぎて魚の警戒心もマックスのようだ。
それでも同船の澤田船長は僚船と情報をやり取りし、粘り強く魚群にアタックしていく。
ラストはサワラ!
やがて、残り時間も1時間を切ろうというとき、良好な反応を発見。
急いでジグが投入されると、右舷前部にいた平松さんのロッドが大きく弧を描いた。海面に現れたのは、ノリノリの脂で最近アングラーの舌をうならせているサワラ。ヒットジグはクイックゼロワン200g。
当日の釣行を締めくくるナイスな1匹だった。
最盛期に突入したばかりの伊良湖沖のジギング。今季は1カ月ほど水温の低下が遅れており、魚のまとまりが悪く、さらに伊勢湾内にいるベイトやサワラの本隊が、まだ湾口まで下がってきていないとのこと。
しかし、冬型の天気が続き、水温がぐっと下がれば昨年同様ホットな状況になるのは間違いない。青物ラッシュのカウントダウンは今も続いている。
<週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢/TSURINEWS編>