現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門

現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門

和歌山県の紀北地方の沖では春から夏にかけ、ボートからのキャスティングで青物やサワラが狙えます。

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(アイキャッチ画像提供:heyheyship船長 兵頭孝信)

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ソルトルアー オフショア

ハマチの爆釣からスタート

例年の場合、シーズンは3月中旬から4月にかけてのハマチの爆釣から始まります。ちょうどこの時期にシラスの群れが入り、海面で青物がシラスを盛んに追いかけます。良い日は船中3ケタの釣果も夢ではありません。今年も3月下旬に船中110匹、過去には4人で217匹という大爆釣もありました。

現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門(提供:heyheyship船長 兵頭孝信)

ちょうどこの時期はキャスティングの入門に最適。数が釣れて楽しいのはもちろんですが、青物がたくさんいれば、ルアーのアクションのさせ方をトライ&エラーで学んだり、手ごろなサイズの魚と何回もファイトすることで腕を磨けるからです。

サワラ&シイラも楽しめる

その後、5月になるとシラスが抜け、表層のゲームは一時的にオフシーズンとなりますが、6月ごろから今度はイワシの群れが入ってきます。イワシが中層にいるとジギングやタテ釣りになりますが、表層で追われるようになればキャスティングの出番。初夏から夏にかけ回ってくるのがサワラ。当船でも1mを超えるサイズが上がっています。ほか、シイラもやってくるので派手なファイトやアクションを工夫して食わせるなど楽しさを味わえます。

現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門初夏にはサワラが狙える(提供:heyheyship船長 兵頭孝信)

なお、シーズン中は回遊次第でメジロやブリのチャンスもあるので、釣果情報をまめにチェックしてトライしてほしいです。

タックルについて

紀北沖のキャスティングタックルは、長さ8ft、キャストウェイト60gまでのボートキャスティングロッドに、リールは5000~6000番のHGかXG。PGだと全速巻きしたいときや、ルアーを素早く回収したいときに不利です。メインラインはPEライン2号、リーダーは30~35lbで素材はクッション性があるナイロンが良いです。

なお、安全面への配慮からフックは船によってルールがあるので気を付けてください。当船の場合は、トレブルフックはOKですが、バーブレスタイプかカエシをつぶして使用してもらうようにしています。

ルアーについて

青物狙いではシンキングペンシルとダイビングペンシルをメインに、サワラ狙いではヘビーウェイトミノーも使います。

現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門ルアーの説明をする兵頭船長(提供:heyheyship船長 兵頭孝信)

シラスパターンの攻略法

シンキングペンシルを速巻きするか、ダイビングペンシルを使ってリアクションバイトで食わせます。シラス捕食時はただ巻きで水面直下を高速巻きするのが最良。トゥイッチングは逆効果です。高速巻きでは、ロッドティップを海面に突っ込んでリトリーブすると、水面直下を安定して引きやすいです。

シンキングペンシルは高速リトリーブで使う青物用のものを選択してください。なお、手前みそになってしまいますが、自身もルアー船を営む傍らシラスパターンに効く紀北スイマーというシンキングペンシルを誕生させました。当海域でテストをくり返しているので、マッチングも抜群です。

現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門紀北生まれの紀北スイマー(提供:heyheyship船長 兵頭孝信)

また、ダイビングペンシルの場合は、誘い出しのほか、そのままナブラ撃ちでも使います。サイズは13cmが定番です。アクションのさせ方は、ジャークとダイブ、ポーズを繰り返す一般的な動かし方です。当海域の定番はシマノの別注ヒラマサの130mmですが、ダイビングペンシルはルアー自体の特性や使用するロッド、その人のジャークのリズムでベストなものが変わり、一概に「これを使ってこう」とは言い切れない。なので、実際に実釣をくり返して、相性の良いものを使い込むのがベターです。

食い渋り時の対処法

シンキングペンシルで釣っていて食いが渋ってきたら、ルアーを少し沈め全速巻きの7割くらいの速さで引きます。カラーについては、クリアーやブルーから赤金に変えるなど、メリハリのあるローテーションが効果的です。

カタクチがベイトの夏場

6~7月ごろになると10cm前後になったカタクチイワシが入り、これを追ってサワラやシイラも回ってきます。これらを狙うときは、同じく10cm前後のシンキングペンシルかヘビーウェイトのシンキングミノーを使います。この場合も基本はただ巻きで水面下1mぐらいを通すようにします。

キャスティングでの注意点

キャスとするときは事故を防ぐため、周囲や後ろに注意を払ってください。ナブラを撃つ場合は、ナブラのど真ん中ではなく、群れの鼻先を通すように投入します。

現役バリバリの船長が解説!【紀北エリアのオフショアキャスティングゲーム】入門青物の進行方向を追うソナー等(提供:heyheyship船長 兵頭孝信)

なお、誘い出しではナブラが出ていなくても、青物は上昇して食ってきます。海面を見てどこにいるか分からなくても、当船ではソナーで青物の群れの存在と進行方向を捉え「〇時方向に投げて」と指示をしますので、的確なアプローチが可能です。

まとめ

キャスティングはジギングに比べると、投げる動作やルアーの操作、魚を誘導する技術が必要だったり、人を引っ掛けてしまう危険があったりと、それなりにスキルや気構えが必要です。ただし、技術の向上につれて釣果もめきめき上がります。

さらに、バイトの瞬間が見えたり、ジギングで掛けるよりもファイトが強烈だったりと面白みは倍増します。アクセスが良く、楽しいターゲットと遊べる紀北の海で、ぜひキャスティングにトライしてください。

<heyheyship船長 兵頭孝信>

 

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ジギング&タイラバをメインにキャスティングも対応、青物、タチウオ、マダイ、サワラなど多彩なターゲットに対応。夢はでっかくキハダにも照準。ベテランからビギナー、女性まで幅広い層のアングラーのニーズに応えます。レンタルタックル&サポートも充実!ルアー1個から貸出対応!