淡水小物釣りのエサ代表「赤虫」は【ユスリカの幼虫】ハエの仲間で吸血はせず

淡水小物釣りのエサ代表「赤虫」は【ユスリカの幼虫】ハエの仲間で吸血はせず

淡水小物釣りのエサ代表といえば、真っ赤で小さな「赤虫」でしょう。自然ではほとんど見かけないこの虫はいったいどんな虫になるのでしょうか。「赤虫」について調べてみました。

(アイキャッチ画像提供:近藤俊)

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赤虫ってどんな虫?

釣具店で売られている最も安い釣りエサといえば「赤虫」。

釣り人なら一度は見たことがある小さく真っ赤な体をしたイモムシのようなエサです。

しかし、赤虫は知ってはいてもどんな虫なのかはあまり知られていません。

実際は、赤虫というのはただの俗称であり、正式には【オオユスリカ】【アカムシユスリカ】の幼虫を指します。

ユスリカの仲間は体長は1~10mmで、その姿形は蚊に似ていますが、ハエの仲間で、人を刺したり人の血を吸ったりすることはありません。

春と秋に大量に発生しやすく、群がって飛ぶ「蚊柱」をつくることがあります。

地域によっては「アタマムシ」「ヤブカ」などとも呼ばれています。

淡水小物釣りのエサ代表「赤虫」は【ユスリカの幼虫】ハエの仲間で吸血はせずユスリカ(提供:PhotoAC)

釣りエサとしての歴史は古い

「赤虫」の名でマブナ・モロコ・ワカサギなどのエサとして流通し始めたのは1935年ころからと言われています。

かなり古くから流通していますが、流通のピークもブラックバスが日本全国で繁殖するまで。

一昔前まではモロコやワカサギのシーズンには店舗から無くなるほど売れていた赤虫も、ブラックバスによる捕食によりこれらの釣りが衰退していくとともに、だんだんと売れにくくなっているようです。

また、赤虫はゴカイなどとは違い、個体群を作らず泥の中に生息しているため、小さな赤虫は採取するのが非常に大変だと言います。

そのため現在流通しているほとんどの赤虫は中国や韓国で養殖されたものとなっています。

自然界に与える影響は大きいかも?

「赤虫」自体が植物に害を与えることはありませんが、もともと日本にもいる虫とはいえど、各国の個体群との系統や性質の違いなどは今も具体的にはわかっていません。

日本の植物検疫体制は世界有数の厳重さを誇ってはいますが、農産物に害を与える虫以外の虫は検疫の対象外となっています。

そのため、釣り人が余った生きた「赤虫」を湖に捨てることは完全にスルーされています。

韓国から輸入された赤虫が、捨てられた環境で増殖するとなると少なからず環境への影響もあるでしょう。

赤虫を食べる生物が増殖してバランスが崩れてしまうなど、考えれば懸念点はいくつも出てきます。

しかし、それ自体の研究もあまり進んでいないようです。

近年になってようやく生態系への影響を考え、「輸入は慎重にするべきである」とのという意見も出てきているようですが、元から日本にいる種であるため議論も難航しているのが現状のようです。

赤虫を触ったら必ず手を洗おう!

中国や韓国で養殖される赤虫は、広大な水田に大量の鶏糞等を撒いて自然発生した幼虫を採集していると言われています。

生き餌、乾燥、冷凍など様々な形で販売されていますが、どんな赤虫でも触ったら、必ず手を洗った方が良いかもしれません。

<近藤 俊/サカナ研究所>