静岡県富士宮市にある周囲4kmのこぢんまりしたかんがい用人造湖の田貫湖。舟釣り不可の陸っぱり天国は、酷暑続きの今も連日多くの釣り人でにぎわっている。人気の理由はよく釣れるからだが、湖面標高660mの涼しさも大きな魅力のひとつだろう。釣り台担いで好みのポイントに陣取れば、そこはもはや自分だけのパラダイス!良型の強引を思う存分味わってほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース熊谷充)
釣り方とエサ
田貫湖での釣り方とエサを解説しよう。
宙釣り
足元から水深が2本以上あるなら竿は9~12尺もあれば十分だが、遠浅地形の場合は13~15尺竿が必要なこともある。タナは1本前後で、場合によっては50cm前後で入れアタリになることも。透明度、風波、濁りなど条件によってタナが変わりやすいので、臨機応変に対応してみよう。エサは両ダンゴまたはトロ巻きセットが定番だが、食い渋ったらインスタントウドンなどを用いたセットが効果的。
底釣り
藻の有無をよく確認して、可能なら藻の近辺かつ藻がないフラットな底にエサを落としたい。カラアワセのたびに藻が絡んでくるようでは釣りにならないし、だからと言って周囲に藻がないと魚の回遊は少ない。さらに底が凹凸ではナジミ幅が安定せず釣りづらい。
田貫湖でドボンが有効だと言われる理由のひとつが、底の状態が悪いことに起因していると思われる。バランスの底釣りで好釣果を狙いたいのであれば良底の発見こそ最善の策と思われる。よって竿は18尺前後まで準備し、この長さがダメならほかと、面倒がらずに竿長を変化させて良底の発見に努めたい。
これらの作業が面倒であれば、神社前桟橋など常日ごろから底釣りでエサ打ちされているポイントを狙うのが最善。しかしそれには事前情報が必要であり、入手が困難な場合は自分で探すしか手だてはない。
エサは両ダンゴ一択と思いがちだが、意外にもグルテンも効くので両ダンゴで釣りきれない場合はぜひ試してほしい。
なお宙・底に限らず、田貫湖は流れが生じやすい。流してアタるほど魚はたやすくなく、また底釣りで流すと根掛かりが多発しやすい。リズムよく打ち返し、可能なら早いアタリでフィニッシュに持ち込みたい。それには小エサが有効で、小エサを活かすには小バリ使用がお勧め。宙釣りならだんごマスター4号前後、底釣りならボトムマスター3~4号をぜひ使ってみてほしい
<週刊へらニュース熊谷充/TSURINEWS編>
田貫湖
入釣料¥700(現場売り)。釣り台必携。水汲み用ひも付きバケツ用意。