年間を通して楽しめるチヌのカカリ釣りだが、秋のシーズンは中・小型を中心とした数釣りができる。エサ取りも活発な時期だが、チヌのアタリも多く、入門者にも最適な季節といえる。そこで今回のつり作戦はチヌカカリ釣りのハウツウを徳島の名手・正木義則さんに解説いただいた。短ザオに出る繊細なアタリと強烈な引き。ぜひこの記事を参考にチヌカカリ釣りに挑戦してほしい。
TSURINEWS編集部
チヌカカリ釣りとは？
カカリ釣りの仕掛け例チヌのカカリ釣りとは、短いサオでラインはミチイト、ハリスを通しで使用し、シンプルな仕掛けで穂先に出るアタリを見て、掛けアワせていく釣り。
エサはダンゴとさしエサがあり、ダンゴはさしエサを底まで届ける役目とエサ取りからさしエサを守るという使い方をする。
さしエサは釣行時期、釣行時に釣れそうなサイズを想定して、その場所、その時期に適したものを用意する。
一番確実なのは釣行場所の船長に事前に「アタリエサ」を聞いて持参するのが手っ取り早い。
使用するサオ
サオは1.5m前後が使いやすく、イカダの上では海面からの高さがあるので、短すぎるとさばき辛い。また長すぎても風がある時やカセに上がった時などは扱いにくい。
使用するリール
リールは両軸の上向きタイプと下向きタイプがあるが、サオのガイドが下向き用に作られている関係上、下向きタイプでフリーにした時、スプールがスムーズに回る物をお勧めする。
下向きリールとカカリ釣り専用ザオ使用するライン
ラインはフロロカーボンで、狙いのチヌのサイズを想定して、号数をセレクトする。ハリもラインに対してのバランスを考えて選ぶが、さしエサによって大小の使い分けをする時もある。
使用するオモリ
オモリは打たない状態（完全フカセ）からガン玉B～8Bのゴム張りタイプを用意する。これはハリスが痛まないよう配慮したもの。
オモリ(ガン玉)は潮や深さ、状況によって使い方様々通常のハリとオモリ間隔は25～35cm。食いが悪い時や流れが速い時には35cmより長くして、さしエサをより動かせて目立つようにする時もある。
カカリ釣りのエサ
ダンゴはムラなくしっかりまぜるダンゴはチヌカカリ釣りにおいては、とても重要でなくてはならない物。ダンゴエサの種類は数多く、初心者の方に「どれを持っていけばいいのか、迷ってしまう」とよく言われる。
そんな時のアドバイスは「一日釣りができる分量の配合エサを決めて、毎回同じものを持っていくようにし、自分が作りやすく使いやすい自分の「鉄板ダンゴ」を確立してください」と言っている。慣れることで問題なく釣りに集中できる。
ちなみに私の鉄板ダンゴはマルキユーの赤だんごチヌ、コーンダンゴチヌ、本筏チヌを全部混ぜ合わせたもの。
釣り場では全部混ぜ合わせることができないので、エサバッカンに全てを半分量入れて混ぜ合わせるか、前日に家で混ぜ合わせて2、3個に分けて持参するようにしてる。
そして、もっと寄せたいと思ったら、「荒びきさなぎ」を混ぜたり「ニュー活さなぎミンチ激荒」をアンコにして入れると集魚効果は絶大。
カカリ釣りの釣り座参考例その他のアイテム
その他、カカリ釣りのアイテムとしては釣りスタイルよって少し異なるが、柔らかいダンゴの投入に使用するダンゴ杓や、予備のサオとリール、タモ、ダンゴ用バッカン、水汲みバケツ、雨具、クーラーボックス、椅子や椅子になるもの、スカリなどがあれば便利。
秋チヌのポイントとしての絶対条件はないが、強いて言えば秋チヌの実績場であることと、水深が比較的浅い場所、10m以浅で適度な流れがある場所。海底はフラットよりは、少しカケアガリになっている場所。
