アオリイカ釣りのゲストというイメージもあるコウイカ。気になる「甲」の正体やアニサキスの有無など、生態について調べてみました。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
アニサキスは少なめ
コウイカは他のイカと違い、イカによく潜む寄生虫「アニサキス」が少ないと言われています。一番多いのはスルメイカと言われており、時期によってはかなりの高確率で確認することが出来ます。
その点、コウイカではあまりアニサキスに事例はなく、アニサキスに当たる確率は10%に満たないと言われていますが、この数字は確実なものではありません。
イカを生食する場合はアニサキスに対する適切な処理をするか、コウイカだとしても細心の注意をし、すべて自己責任でお願いいします。
イカ墨が濃厚
コウイカは別名「スミイカ」と呼ばれるように、イカ墨にも特徴があります。驚くべきは何と言ってもその量で、同サイズのイカに比べて2-3倍のイカ墨を体内に持っています。
また、その粘度も高く、コウイカの墨が洋服に付こうものなら、そのスミは二度と落ちることはないでしょう。コウイカの墨はその粘度と量からイカ墨料理にとても重宝されます。
特にイカ墨パスタではその粘度の高さから面によく絡み、魚介の香りも強くとても美味しいです。見た目から敬遠する人も多いかもしれませんが、イカ墨パスタは見た目から想像もできないほどに、「和食」な味なのです。
釣り人でまだ食べたことが無い人は是非イカ墨パスタをご賞味あれ。
<近藤 俊/サカナ研究所>