「カマス」を美味しく食べる秘訣は水分の抜き方 やはり干物がベスト?

「カマス」を美味しく食べる秘訣は水分の抜き方 やはり干物がベスト?

今回はカマスの生態を調べてみました。日本には「アカカマス」「ヤマトカマス」「タイワンカマス」の3種

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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その他 サカナ研究所

カマスの見分け方

では、カマスの見分け方についてみていきましょう。

3種を見分けるポイントは2つあり、「背びれの位置」と「体色・模様」で判断することが合出来ます。魚種ごとのポイントをみていきましょう。

まずアカカマスですが、他のカマスと比べ、『第1腹ビレが第1背ビレよりも前』にある事が大きな特徴です。また、体色もやや赤みがかっています。

次にヤマトカマス、こちらは別名ミズカマスとも呼ばれますが、『第1腹ビレが第1背ビレと同程度、 または後ろ』に位置するのが特徴です。体色はほとんどシルバーの為、赤カマスとは背びれよりも色で判断するのがいいかもしれません。

最後にタイワンカマスですが、『第1腹ビレが第1背ビレよりも前』にあり、2本の縞模様があるのが特徴です。はっきりとした模様が見える場合は台湾カマスの可能性が高いです。

色と模様から判断できますが、難しい場合はヒレの位置で見分けるといいかもしれません。

カマスの旬

カマスは南方系のサカナではありますが、関東以南の全国各地で漁獲されています。太平洋側では鹿児島県や神奈川県、日本海側では長崎県や富山県が産地として有名で、カマスは種類ごとに旬の時期がずれています。

ヤマトカマスは6~8月に旬を迎え、ミズカマスと呼ばれるように水分を多く含む肉質のため、干物にしたり焼いて食べると非常に美味しいサカナです。

また、9~12月はアカカマスが旬の時期に当たり、脂が非常にのっていています。

タイワンカマスについては2種に比べ水揚げ量が少ないせいか、旬と言える時期はあまりわかってはいません。しかし他の2種と同じように夏から秋に変えて脂がのると言われています。

カマスは美味しい?

カマスは前述の通り、少し水っぽいのが特徴で、身も細く小型のサカナのため、新鮮でも刺身にはあまり向いていません。一方で、塩焼きなどの加熱調理で食べると非常に美味しいサカナだと広く知られています。

カマスは他のサカナに比べて内臓の量が少なく下処理が楽なことでも知られ、漁師はそのまま丸焼きで食べることもあるようです。お腹の中に脂がたまり、非常にジューシーに焼き揚がるのだとか。釣れた際は是非試してみたい食べ方ですね。

また、カマスは干物としても有名で、たくさん釣れた際は一気に干物にすると保存もきき、美味しく食べられます。

カマスを美味しく食べるポイントはいかに余分な水分を身から抜くことが出来るかと言えるでしょう。

<近藤 俊/サカナ研究所>