なかなか調子のいい話が聞こえてこなかった今年の小アユ。7月に入って、ようやく川の水量も増して遡上が本格化してきたようだ。そこで様子見も兼ねて7月17日に滋賀県彦根市の犬上川まで足を運んだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・浅井達志)
犬上川で小アユ釣り
夜明け前に到着し、まずはポイントの下見。夜のうちに雨が降ったようで、川の水量はやや多く流れも速い。ひとまず過去の実績場に釣り座を決めて夜明けを待つが、天気予報とは裏腹に大粒の雨が降ってきた。
ようやく雨が上がり、サオを出したのは午前6時を回ってから。釜揚げシラスとパン粉を合わせたコマセをラセンに握り込み、3本バリの仕掛けを流していく。空は厚い雲に覆われて薄暗く、そのせいか反応も皆無だ。
しばらく探ってもアタリはなく、魚の姿も確認できない。そこで少し下流側に移動し、流れの緩やかなポイントに入ってみた。ところが、ここでも姿を見せるのはニゴイだけ。これは怪しい雲行きになってきた。
移動後に本命キャッチ
午前7時になると釣り人の数は増え始めたが、サオが曲がる様子はない。そこで2度目の移動。次のポイントは流れこそ速いが、川幅があるので緩い部分もある。どこかで出るだろうと流すラインを変えながら探っていくと、流芯の脇でようやくのアタリ。やや小ぶりだが、きれいな魚体だ。
その後もポツポツ反応はあるものの、アタリの出る場所が3.6mのサオでは微妙に遠い。長靴で立ち込んではいるが、水量が多いためこれ以上前に出られない。車に戻れば長いサオもウェーダーもあるが、それはそれで面倒だ。
「そのうちやらかすぞ」と思っていると、膝の下に冷たい感触。ヤバイと思ったが飛沫が飛んだだけで、運良く水没は免れた。とはいえ、粗相をするのは時間の問題だろう。
手返しアップのひと工夫
それだけは避けたいのでいい足場を探してみると、わずかだが浅い場所を見つけた。仕掛けもポイントまで十分届く。
このころには雲の切れ間が見え始め、小アユの活性も上がってきたようだ。ヒットペースは一気に上がり、イケスの中もにぎやかになってきた。
こんなときは手返しの良さがモノをいう。私は100円ショップのランドリーボックスをイケスにしているが、その開口部にイトを張っている。そのイトにハリを引っ掛けてハリスを下に向ければ、魚は勝手にハリから外れてくれるというわけだ。
事前にハリのカエシをつぶしておく必要はあるが、これだけで手返しは圧倒的に向上する。魚体に触れる必要がないので魚も弱らず、手が汚れないのも大きなメリットだ。