2022年の春、関西の超人気釣り場の武庫川一文字はルアーで狙う青物フィーバーで、早朝便は事前予約制が適用される異常事態。しかし時間帯とターゲットをかえれば、波止に渡って違う釣りが楽しめる。今回の釣行記は、ルアーは門外漢のエサ釣り師の私が、午後の釣行でチヌ狙いの落とし込み釣りに挑んだ模様をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
武庫川渡船は多客時予約制
武庫川一文字に渡す渡船店の最大手の武庫川渡船では、2021年の秋シーズンに早朝に集中する釣り客への対応として土日祝の事前予約制を導入したが、4月初めにメジロを中心に青物の回遊が始まったことで朝マヅメ狙いのルアーマンたちが殺到したため、再び事前予約制の適用に踏み切った。
特に土日祝の予約は、武庫川渡船の会員カードの所持者限定でしか受付しない場合もあるので、まずは会員カードを手に入れることをお薦めしたい。平日あるいは土日祝の午後便など、防波堤が満員でない時は予約外でも乗船できるので、その際に店舗での受付時に会員カードの発行をスタッフに申し出れば、発行してもらえる。
なお、予約制の適用時期やオペレーションは都度変更されているので、詳細は武庫川渡船のホームページで確認してほしい。
ライフジャケットにも注意
また、国土交通省所管の関係法令の改正に伴い、遊漁船を管轄する水産庁関係機関からの指導に基づき、釣り人が乗船する際に着用するライフジャケット(救命胴衣)の製品規格も指定されたので注意が必要だ。
具体的には、国土交通省形式承認製品の「桜マーク」、または日本小型船舶検査機構性能鑑定適合品の「CSマーク」のライフジャケットでないと、乗船できない。武庫川渡船の掲示案内は桜マークだけが案内されているが、CSマークも有効で、詳しくは武庫川渡船の以前のツイッター(2022年3月7日掲載)を参照いただきたい。
ライフジャケットの実物確認は原則初回のみで、店舗の乗船受付時にスタッフがライフジャケットの実物を確認する。確認後は、丸いシールを渡されるので、そのシールを会員カードに貼ると、次回以降は会員カードの提示だけで済む。という手順になっている。
なお、ライフジャケットの製品規格指定は、武庫川渡船以外の多くの渡船店が追従しており、大阪湾の沖波止の渡船店でのスタンダードルールになりつつあるようだ。
午後1時発の便で2番の船着場へ
今回の釣行は雨上がりの5月14日の午後。午後の釣行は予約外でも乗船できると事前に確認したうえで、12時過ぎに武庫川渡船の店舗前に到着した。
ちょうど午前中の釣行を終えた釣り人が良型ハネ2匹を持ち込んでいた。シラサエビでの釣果とのことで、水潮を心配していた私だったが、これは励みになると期待感を抱いて船着場に移動。
午後1時の便は釣り人5人を乗せて出船し、私は波止のカーブ部分付近の2番の船着場に降りる。青物狙いのルアーマンの大半は午前中で帰っているので、波止上はガラガラで釣り座は選び放題。荷物を置いて、まずは専用の用具をセットして波止際の壁を掻き採り、チヌ狙いの落とし込み釣りのエサにする着生物を採取する。
最小限の採取にとどめるのがマナーと、わずかなパイプ虫(カンザシゴカイ)のかけらとイ貝の稚貝を手にして、タックルの準備にかかる。
なお、武庫川一文字の詳細については、以前の投稿「大阪湾の沖波止紹介:武庫川一文字 管理行き届いた運営で安心安全釣行」で紹介しているので、まだご覧になっていない方はそちらも参考にご覧いただきたい。
落とし込み釣りのタックル
当日のタックルは、落とし込み専用ザオ3.9mとリールに、ストライプカラーの落とし込み・ヘチ専用の2号ライン。ラインの先には市販の目印仕掛けとハリスは1.7号を直結する。ハリスは硬めのものがいい。ハリはチヌバリ3号で、チモトにはガン玉2Bをかませる。
エサは先ほど採取したパイプ虫とイ貝の稚貝のほか、エサ店で岩カニを購入して持ち込んだ。