いよいよマダイの乗っ込みの最盛期突入である。今回は産卵を意識したマダイの動きをまず理解してもらい、その行動に合わせたタックル説明、釣り方、今後の動きと話を進めたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・宮崎晃)
大型の行動に適合させる
これは乗っ込みのマダイはひとえに大型が多いということを考える釣りであり、大型の普段の生活状況も起因する。
大型は体も大きく捕食者として、強い立場にあり、他の魚に食べられることも少ないのであまり周りを恐れることなく、堂々と生活出来る状況で、障害物に隠れる必要がなく、多くの他の魚も海の生物として捕食者側に立つ者は中層を堂々と泳ぎながらエサを探す。
この乗っ込み時期の大型狙いには大型特有の行動に釣り方も寄せた方が効率がよい。乗っ込み狙いの水深は深い場所が多く、海底から30mほどは巻き上げて狙いたい。時には海底から40mでアタることもある。
「中層」を意識せよ
釣り方のコツはズバリ、「大型は中層まで広範囲で狙う。巻き上げる範囲を普段よりも広く取って、中層を意識した釣り」を展開していく方がよい。
普段は海底から10mまでをメインで狙うタイラバの釣りだが、乗っ込み時期は水深の半分まで狙う。中層まで狙うとなると、巻き上げ時間が長くなるので釣りの効率が落ちるが、巻きスピードを上げても食って来る活性を見せる水温、魚の活性も高いことが多い。
巻きスピードはその日で違うが、ゆっくり巻くことが好調な時は1回の巻き上げの中に「早巻き」と「遅巻き」を織り交ぜて巻くと効率良く狙える。
たくさん釣れたらリリースを
乗っ込みのタイラバ、この魅力的な響きの釣りだが、相手はこれから子孫を残す産卵という大仕事を控えた大事な魚たちなので、釣れた魚に感謝して、おいしく頂きたい。
もしも余裕のある釣りが出来る時は元気な状態でリリースを実行すると釣り上げた思い出もいっそう深まることになる。
<週刊つりニュース西部版APC・宮崎晃/TSURINEWS編>