プロが教える【ビンチョウマグロ】の目利き 遠い漁場の個体は要注意?

プロが教える【ビンチョウマグロ】の目利き 遠い漁場の個体は要注意?

冬のビッグゲームとして定着したビンチョウマグロ。もちろん旬のこの時期はスーパーでも手に入る。今回はおいしいビンチョウの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)

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有吉紀朗

1967年兵庫県明石市生まれ。奈良県在住。水産系の学校出身で仕事も水産系。小型船舶免許も高校生で取得。釣り歴40年以上だけど下手の横好きで自分が釣れれば誰でも釣れる。

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ビンチョウの季節

冬から春先にかけ紀伊半島沖で釣れるのがビンチョウ。ビンナガ、トンボと呼ばれるよう、胸鰭がトンボの羽のように大きいマグロで、紀伊半島の場合、釣期は12月上旬~翌4月上旬と長く、最盛期は2~3月。

プロが教える【ビンチョウマグロ】の目利き 遠い漁場の個体は要注意?最盛期は2~3月(提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)

もともと南下してくるサンマに付いてきた(紀伊半島のサンマもう何十年も見ていない)。今はサンマを食べているビンナガはもういないものの、同じ時期に和歌山沖に回遊する。1、2月にはカツオが、3、4月にはキハダが交じる。

漁獲方法

漁獲は1本釣り、まき網、延縄などあるが、1本釣りは良型ビンチョウの群れの場合2本で釣る(2人)場合も多い。

プロが教える【ビンチョウマグロ】の目利き 遠い漁場の個体は要注意?カツオが交じる(提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)

ビンチョウの産地

関西のスーパーでは1月くらいから生ビンチョウが並びだす。少し水っぽく赤身でないその身はサクどりしてあったり、切られていたりしてまさにお刺し身用として売られている。

原産地は和歌山の勝浦がほとんどで、ロイン(4つ割り)のスキンレスで入荷するものが多い。おさしみ用として売られているのだが、あっさりしている身にはオリーブオイル、マヨネーズ、バジル類から醤油など、色々な薬味がぴったり。

プロが教える【ビンチョウマグロ】の目利き 遠い漁場の個体は要注意?3月初旬の勝浦漁港(提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)

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