うろこがないこともあって下処理が圧倒的にラクなタチウオ。その上品な白身は、色々な料理との相性が抜群です。そんなタチウオ、今回試しに燻製にしてみたのですが、これが予想外?に絶品!定番レシピとあわせて紹介したいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
船上での下処理
まずは魚の下処理。そしてそのスタートは船上にさかのぼります。
魚を美味しくいただくためには、釣れたその場で頭の上やエラ等を切っての血抜きから。なのですが、状況によってはお刺身にして食べる分+αでもOK。
バタバタ釣れている時に血抜きしていると、釣らせることに熱くなっている船長から指導が入ってしまうかもしれませんし、燻製を含む熱を通すレシピは、そこまで気にする必要はありません。ただし、しっかり氷で冷やすことだけは怠らないように。
帰宅後はできればその日のうち、どうしても疲れてしまって無理なようであれば、遅くとも翌日までの内臓処理を心がけましょう。
タチウオならではの下処理
アジやタイといった魚であれば、ここから3枚におろし、お刺身にする分は皮を引いて小骨を取って……という工程に移行するのですが、タチウオの場合はちょっと違います。内臓やエラを取り除いたら、次の工程はぶつ切りにて3分割に。詳しく書くと、
A(上半身)「肛門付近から頭側」: 腹骨があって最も肉厚があるので塩焼きや煮つけがオススメ。
B(下半身)「肛門付近から胴の幅が大体3.5~4cm(指3本位)になる所まで」: そこそこの肉厚があり、何より腹骨や中骨といった小骨がないのでお刺身がオススメ。
C(尻尾)「残り」: 身が少ないかわりに骨自体が軟らかいので、から揚げ等の揚げ物がオススメ。その他、テンヤのエサにも使用できるとのこと。
特にBについては、3枚におろしてしまえばフライや蒲焼き、ムニエル等、色々な料理への汎用性が高いことも特徴。タチウオは1匹で3倍美味しい魚、というワケです。
冒頭にて「下処理が圧倒的にラク」と書いておきながら、良型24匹の下処理はさすがにちょっと疲れました(汗)。
燻製には「Bの部位」を!
もちろん特に決まりがあるわけではないので、どの部位をどう調理しても構わないのですが、今回「食べやすさ」と「熱の通りやすさ」を重視し、小骨がなくて薄い「Bの部位」を選択。