400年以上の歴史があると言われる信州中南部の年取り魚『塩ブリ』を再現してみました。いろいろな料理にアレンジもしてみたので、ぜひ参考に挑戦してみてください。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
年取り魚
『年取り魚』の話題は当サイトでも何度か取り上げてきましたのでご記憶のかたもいらっしゃるでしょう。年越しの豪華な食卓を彩る一品として、マダイやシャケやブリなど各地域伝統の魚を食す『年取り魚』の風習は古くから全国各地にあり、お節料理や年越しそばなどと並んで縁起のいいハレの食材とされている地域が多いです。
信州の『年取り魚』
筆者が暮らす信州の『年取り魚』は、地域によって大きく傾向が分かれ、北部は鮭、中南部はブリが優勢です。北部ではかつて千曲川流域でサケ漁が盛んだったといい、中南部には富山のブリが飛騨地方を経由して持ち込まれていたというのが定説です。
ご存知のように、ブリは出世魚の代表格とされるほど縁起もよく、見た目の豪華さもあり、かつては1年に一度のお正月ぐらいしか口にできない超高級魚だったようです。
富山からのブリ運搬方法
ここで素朴な疑問。今の時代なら、道路などのインフラが整備され自動車もあり冷蔵技術もあるので、数時間もあれば富山のブリを新鮮な状態で信州まで輸送することなど訳はない。しかし、400年前といえば江戸時代初期。当然ながら、モータリゼーションも電気による冷蔵技術もない。
この時代、ブリは富山から飛騨地方経由で何日もかけて人力で運んでいたそうです。何日もの間、どうやってブリを保存していたのでしょうか。