集中講座最終回は「実釣編」。実際に江戸川放水路で釣りをしながら、この釣りならではのテクニックや注意点などを解説していく。
カケアガリと杭周りでヒット
潮位がまだ高いので、アシ周りから攻めていくが小さい魚ばかり追尾してくる。潮が下げはじめ、浅場にいたハゼがカケアガリのほうへ移動しているだろうと予測。
しかし、波打ち際は濁りがきつく、ルアーを見つけてもらえないので、濁りと澄んでいる境目ににルアーが届くように膝くらいまで入水する。
透明度が高いカケアガリと杭周りを重点的に狙っていくとポツポツとヒット。小さいながら全員キャッチしてひと安心。
この時、効果的だったのはストップ&ゴー。ボトム(底)を小突きながらハゼの追尾してきているイメージをして、杭の横や岩の横へきたときリールの巻きを止めてクランクを浮き上がらせる。その瞬間に猛アタックしてくることが多かった。
ルアー回収直前、杭の横で水面までクランクを浮き上がらせたとき、15cm級がアタックしてきたが惜しくもヒットせず。悔しくて思わず悲鳴。
「追ってきている」という、サイトフィッシングを楽しめるのが、この釣りの醍醐味。
濁りとの境目を攻めていたため、ルアーカラーはナチュラル系よりもクリアオレンジ系やゴールドラメが入っているものがアタリは多かった。
カラー変更でヒット
続いて向かったのは下流域(マップ③周辺)。橋下周辺はカキ瀬が多く、浅場ながら急な深みや橋下の明暗部などの好ポイント。
水位が下がった状態で到着したが、潮干狩りやエサ釣り、遊泳している人もたくさんいたので、なんとか空いている場所を探してキャスト。
人が多いうえ、南風の影響が大きく、上流側よりも濁りがキツい。カキ瀬が点々としていて、その中でも濁りが薄いところを狙った。
しかし、ハゼの追尾は少ない。こうなると、ゴールド系カラーで確実にルアーに気づかせてリアクションバイトを狙ったほうがいい。
カキ瀬の風裏側は、濁りが多少薄い。水深は数cmしかないが、ていねいに通していく。このとき、ロッド角度を下げすぎてしまうとカキ殻の間にクランクが突っ込んで根掛りしてしまうので、ロッド角度を少し上に構えるといい。
ゴールド系のクランクを水深20cmほどのポイントでストップ&ゴーを繰り返していると、カキ殻の間に身を潜めているハゼが勢いよくアタックしてきた。カラー選択がハマってうれしいヒット。
入水スタイル
私の入水時のスタイルは、ナイロンウェーダーに自動膨張式ベストを着用。
カキ殻などで足を切らないようにするためと、砂や泥に足が埋まってしまうような場所で動きやすい。もしルアーが根掛かりしてしまった際も、近くであれば取りに行ける利点もある。
行くポイントの状況に合わせたスタイルを自己責任で選んでほしい。入水の際はアカエイに注意。