今さら聞けないシーバスゲームのキホン 代表的な「ベイト(エサ)」4選

今さら聞けないシーバスゲームのキホン 代表的な「ベイト(エサ)」4選

シーバス釣りにおいてベイト(エサ)を知る事はとても重要だ。そこで今回は、シーバス釣りの基本とも言える「ベイト」の種類や生態について、主に河川での釣りを中心に解説したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

アバター画像
宮坂剛志

ボート、ウェーディングなしの100%陸っぱりアングラー!陸っぱりからのシーバスフィッシングの楽しさを追求して行きます!

×閉じる

ショア ソルトルアー

シーバスのエサとなるベイト

シーバスは驚くほど雑食で、本当に何でも食べる魚だ。一番馴染み深くポピュラーなベイトと言えば、ボラ(イナッコ)だが、その他にも、イワシ、コノシロ、サッパ、ハゼ、カニ、エビ、イソメやゴカイ、さらには貝や海藻、ヘドロ混じりの藻なども好んで食べる。

特に秋が深まると、産卵前に体力を付けるため積極的にベイトを捕食する。これがいわゆる「荒食い」だ。よって、秋はシーバス釣りのベストシーズンであり、思わぬ爆釣ができたりする。

それでは、そのシーバスのエサとなるベイトがどのような生態をしているか?代表的なベイトをいくつかあげて紐解いてみよう。

代表的なベイトの生態

ここでは、河川のシーバス釣りにおいて代表的な「ベイト」ボラ、ハゼ、イソメ類、カニ、エビなどの甲殻類にスポットを当てて解説してみたいと思う。

ボラ(ハク、イナッコ)

今さら聞けないシーバスゲームのキホン 代表的な「ベイト(エサ)」4選ボラの稚魚(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

春先の生まれたての稚魚をハクと言い、GW前後から夏場にかけて成長し、秋が深まると15cm以上になる。多くは群れで行動し、驚くほど浅い小さな河川にも入り込み、小さなプランクトンや小エビ、死んだ貝のむき身、ヘドロに混じった藻などを好んで食べる。

都会の河川のボラは汚れた水質でも逞しく生きている。環境適応能力や水質汚染にはかなり強い。同時にそのボラを好んで食べるシーバスも環境適応能力は高い。つまり、どんなに小さく汚れた河川であっても、ベイトのボラがいればシーバスがそこにいる可能性は高い。シーバスを釣りたければ、まずベイトのボラを探すのが最大の近道と言えるだろう。

ハゼ

今さら聞けないシーバスゲームのキホン 代表的な「ベイト(エサ)」4選ハゼ(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

あまり馴染みのないベイトだが、人間同様にシーバスもハゼは好物のようだ。特に晩秋の丸々太ったハゼは立派なベイトになりうる。

ハゼは川底や底(ボトム)付近を泳いでいて、夏~秋になると浅場にやってくる。そして多くのハゼ釣り師がこれを狙う。ハゼのエサは何と言ってもゴカイやイソメだ。特に赤い色を好む傾向があるので、青イソメよりゴカイの方が食いがいい。川底が砂泥帯の川なら間違いなくハゼは釣れる。

そんなハゼだが、ボラのように遊泳力はあまりないので、シーバスにとっても食べやすいベイトの一つだ。特に夏の終わりから秋にかけて、ボラが水面や浅場でシーバスに追われていないようなら、ボトム付近でハゼが食べられている可能性もある。

秋はこのようにボラやハゼなど、シーバスにとってはごちそうとも言えるベイトが河川に集結する絶好のシーズンだが、同時に何を食べているかを見極めるのも重要だ。

イソメ、ゴカイ

今さら聞けないシーバスゲームのキホン 代表的な「ベイト(エサ)」4選ゴカイ類(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

イソメやゴカイは、1~2月にかけて「バチ抜け」と言われる、産卵行動が見られる。バチ抜けとは、砂地に生息するイソメやゴカイが、潮が大きく動く(大潮など)タイミングで砂からはい出して水面を漂いながら産卵する行動だ。

早い地域では年末ぐらいから見られる所もあるが、多くは年明けぐらいから長くてGW前後までとなる。

水面がイソメやゴカイで埋め尽くされる光景は何とも言い難いが、ボラやハゼなどのベイトが少なくなる冬場では、シーバスのメインディッシュとなる。

こうなると一見釣りやすいようにも思えるが、バチ抜けは以外と難しい。潮や風などに左右されやすく、日によってこのバチ抜けが全く見られない時もあるからだ。こればかりは釣り場に通って、自分なりのベストな釣りを探す方がいい。

カニ、エビ(甲殻類)

ハゼやイソメ、ゴカイが生息している河川ならカニやエビも多く、岸際にスコップで掘ったような穴が多数あれば、そこはカニの住み家だ。

カニは夜行性と言われ、暗くなると草むらや近くの道路などにも這い出してくる。また、アシなどの植物が生えていればカニだけでなく、スジエビや手長エビなども生息している。

カニが多く生息している河川は自然豊かなフィールドが多く、シーバスも良く釣れる河川が多いが、同時にヘビなども多いので、釣行には注意が必要だ。

シーバス釣りをベイトから考えると、そのベイトが生息している環境にも目を向ける事が大切だ。

今さら聞けないシーバスゲームのキホン 代表的な「ベイト(エサ)」4選カニ穴(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

次のページでは各ベイトの狙い方を解説