メバリングではワームの尾の形状によって、釣果が大きくかわることがあります。今回はメバリングにおけるシャッド系のワーム、そしてピンテールのワームの使い分けを紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
ワームのテール形状で
メバルの釣果は本当に尾の形状でかわります。筆者もビギナーのころは、とりあえずアピールした方がいいんだろうと、釣れそうな感じのするシャッドテールのワームを通しまくっていました。それで釣れなくもありませんでしたが、魚がスレ倒していく冬にかけては、シャッドテールがまったく効かなくなるタイミングがあります。
またメバルはゲームフィッシングの魚でもあり、小型は特にリリースされるので、だんだんと学習個体が増えていきます。そうなると尾の形状どころか、ヘッドのウェイト0.1gでも釣れる・釣れないがかわります。非常に賢い魚のメバルに対し、テール形状のシャッド、ピンテールの使い分けは、キホンのキとも言える部分です。
基本的にはピンテールで釣る
メバルは眼が発達した魚です。眼でベイトを見ています。対して、ショアの釣り物では、タチウオや青物などはあまり目がよくないといわれます。では何でエサを見ているかというと、水中の波動です。波動の大小で、ベイトと、避けなければならない同類を感じ分けていると言います。
「避けなければならない同類」というと、要するに、同じようなサイズの魚です。水中でぶつかり合うのを避けるために、眼が発達していない魚は波動で泳ぐコースを譲り合っているといわれます。
話を戻すと、そのような波動を見る魚に対し、メバルは、エサのシルエットを視覚的に見る魚です。筆者の印象では、メバルに関しては確実に色まで見ていると思います。そのためあまり不自然な動き・色でない、ナチュラルなアピールをするピンテールで釣るのが基本となります。
つまり、海について最初に投げるべきは、ピンテールのワームです。ナイトゲームに関しては、最初から最後までという言い方をしてもいいかもしれません。もっとも、地域性も絡むので、あくまで基本的にということですが。
シャッドテールはピンポイントで使う
最初はピンテール、最後までピンテール。そういう考え方をすると、まったく出番がなくなってしまうシャッドテールですが、使いどころがないわけではありません。
シャッドテールというワームの尾がくるくる回ったり震えたりするワームは、メバルの眼に対するアピールと、波動でも魚にアピールします。波動でアピールすべきタイミングというと、オープンウォーターでメバルを打つとき。ナイトゲームで、暗い海の前面の表層のコースを引いてくるときには、シャッドテールの方がアピール度が高く、少なくとも「ワームを魚に見つけてもらえていないのかも」というアングラーの不安は減ります。
そしてバイトも出やすいのですが、シャッドは見切られやすいので、やはり普通の漁港内やちょっとした外海打ちでは、一度二度しか使えないワームです。
それ以外では、雨風の海でもシャッドテールが活躍します。雨や風で海が荒れているときは、実は魚は活性が高かったりします。特にプランクトンパターンのメバルやアジは、雨風によりプランクトンが表層に出やすくなるからでしょう、小雨や多少の風の海ではよく釣れる魚です。そのようなときには、アピール力の高いシャッドテールを使うのもアリです。