この日の釣行には、悔しさが残った。おそらくこれまで私が掛けた魚では最大の青物かシーバス。足元で掛けたのにまったく浮上してこず、勝負をかけたところで逃した。無念の釣行をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
キワ速巻きで驚異の大物ヒット
さすがにメタルには食わなくなった。朝マヅメの時間帯もとうに過ぎ、粘りに粘って、あとから確認するともう10時頃になっていた。見切り打ちで、帰り道の方へ歩きながらジグを落としてテクトロ&超ファストリトリーブしていると、また乗った。
「これが最後、最後」と呟きながら、慎重にやりとりする。約5分。PEライン0.4号12lbの強度でかなり泳がせたが、バテる様子がない相手だ。デカい。ドン深とはいっても、10m程度の水深を、それも足元で掛けて浮上させられないというのは、相当だ。
不可解なことには、二三度、根に潜った。しかし、根というほど根がない場所なので、まあ出てくる。「これは埒があかないな」と思い、ドラグを締め直したところで、一気に張ったラインテンションに怒った魚が猛暴れし、最後はリーダー結束ブレイク。膝をついて私はその場にくずおれ、しばらく動くことができなかった。
一体、何の魚だったのか?
ヒラマサ?カンパチ?
興奮冷めやらず、適当に用事を作ってなじみの釣具店に電話した。そのスタッフさんが言うには、「根に潜ったなら、信じられないでしょうけど、ヒラマサかカンパチです。この数年、なぜか大阪南港に入ってきてるんです」
「スレ掛かりのボラという可能性は?」と私が聞くと、「もちろんありますが、わかってるでしょう。フィネスでは獲れない魚です。PEライン1号、今の南港の青物の危険度なら1.5号張ってください」と言われてしまった。とりあえず、傷んだPEは巻き直そう。
岸ジギのパターン発見
ラストの巨大魚の姿が拝めなかったことは痛恨だが、岸ジギのシーバスのパターンを見つけられたことは大きい。また、無念のプッツンブレイクに斃れた私の前を、キラキラとベイトフィッシュが泳いでいったので、やはり壁パターンの青物の可能性もある。作戦を練り直さねば。フィネスでは限界があるのだろうか、何せもう一度やり直しだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>
大阪南港