ちょっとしたひと手間で旨味がギュッと増す「燻製」。少しハードルが高そうに思えますが、用意するものも手順も実はとっても簡単なんです。
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燻製とは
近年の世の情勢を鑑み、休日は一人でキャンプをする人や車中泊をする人、お家で過ごすが増えています。そんな方々の間で少しずつブームになっている調理法があります。
それが「燻製」。
燻製と聞けばサーモンやハムなどが思い浮かぶ人も多いでしょう。食材は燻製をすることで香りが豊かになり、高級な食品のイメージも強くなりますよね。
しかし、方法や手順などはあまり知られてはおらず、「自宅では難しそう」「特別な器材が必要なのでは?」「準備するものも多くて大変そう」と思う方も多いかもしれません。
そう思っている方、ご安心ください。
自宅で燻製をするのは特段難しいこともなく、準備するものもほんの少しです。
スモークすることで食材に独特の風味が加わり、特に難しい調理をしたわけではないのに1ランクも2ランクも高級な味に大変身してくれますよ。
燻製方法は3種類ある
実は燻製には3種類の方法があります。
加熱する温度によって熱燻、温燻、冷燻の3つに分けられ、食材や好みによって方法を変えられます。
熱燻
熱燻は、80℃から140℃の高温で食材を一気に燻す(いぶす)方法。 スモークチップ(木を砕いたもの)をガスコンロや電熱器で熱し、その煙を使って食材を燻します。 燻す時間はほかの燻製方法よりも短く、10分~1時間程度で仕上げることができ、簡単に行えるので、キャンプやBBQで楽しむ方が多いです。
熱燻の特徴は、水分がしっかり抜けないため、保存食には適しませんが、燻す時間が短いので食材の水分が失われにくく、ジューシーな食感に仕上がります。
温燻
温燻は、30~80℃の温度で食材を燻す、最もポピュラーな燻製方法です。 やり方はスモークウッド(スモークチップを固めたもの)に直接火をつけて、その煙で燻します。 燻製時間は数時間から1日程度。 温燻の特徴は、熱燻よりも長時間燻すため、食材の約半分の水分量が抜かれ、5日間程度の保存ができます。
冷燻
冷燻は燻製器内の温度を15℃から30℃ほどの低温で長期間燻製をかける方法です。 外気温との兼ね合いを考えた温度管理が必要なため、上級者向けの燻製方法になります。冷燻の特徴は、長時間かけて食材の水分を抜くので、長期保存が可能です。 また食材に熱を通さず、スモーキーに仕上がるのでスモークサーモン作りに適しています。