イシゴカイやアオイソメに代表される虫エサ。今回は、虫エサの保存方法と秘訣を解説するので参考にしてほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・浅井達志)
虫エサは釣りエサ代表
イシゴカイやアオイソメに代表される虫エサは、ハゼ釣りやキス釣りにはなくてはならない必需品だ。特にこの時期は出番の多いエサだが、最大の問題は日持ちしないこと。それが暑い季節ともなればなおさらだ。
個人の釣りエサ店が次々と廃業している今、入手先は大型の量販店しかないという人も多いだろう。その大半は営業時間が午前10時から。早朝の釣りでは前日のうちに入手する必要があるが、保管状況が悪いと翌日には弱っていることも多い。
せっかくの釣行を台無しにしないためにも、今回は虫エサを長持ちさせる方法をアドバイスしたい。
鮮度保つ秘訣は保湿と温度
エサの鮮度を保つ秘訣(ひけつ)はズバリ、保湿と温度管理。そのために必要なものは、木製のエサ箱とクーラーボックスだ。
虫エサを買うと入れてくれる茶色い粉。あれはバーミキュライトと呼ばれるもので、木くずのように見えるが鉱石だ。保水性や断熱性を持たせるため、原石を焼成加工して膨張させてある。
滑り止めと思っている人も多いが、主な目的は乾燥を防ぐとともに余分な水気や代謝による排せつ物などを吸収することと、温度の急変を防ぐこと。
保湿のポイント
その効果をさらに増幅させてくれるのが、木製のエサ箱なのだ。そのままでもいいが、エサを入れる前に箱を水で湿らせておくと保湿効果が高まり、さらには気化熱による冷却効果も期待できる。内部に水が残らないよう、しっかりと水気を切ってからエサを入れるのがポイントだ。
また、バーミキュライトを軽く湿らせるのも効果的。この場合は直接エサに触れるため、真水ではなく海水を使用する。ポイントはあくまでも軽く。水浸しは逆効果なので注意したい。
温度管理のポイント
あとは保冷剤を入れたクーラーボックスで、冷え過ぎないように(10度前後が目安)保存すれば翌日でも元気いっぱいだ。冷蔵庫の野菜室に入れるという方法もあるが、夫婦関係が破綻する恐れもあるため、こちらは自己責任で(笑)。
この保管温度は釣行中も気を配りたい。気温が20度を下回れば大きな問題はないが、夏場は別のエサ箱を用意し、少しずつクーラーから小出しにするのがお勧めだ。
滑り止めの粉について
最近は滑り止めの石粉を使う人も多くなったが、その場合もエサ箱に直接入れるのはNG。エサが弱る原因となるため、これも使う分だけ少しずつが基本となる。エサの鮮度は釣果に直結する。少し面倒でも、手間を掛けただけの見返りは十分にある。
こうすれば釣行終了まで鮮度はバッチリ。余ったエサを捨てる人も多いが、鮮度のいいものまで捨てる必要はない。数日中に再度釣行する予定なら、温度管理さえしておけば問題なく使える。