6月20日、岐阜県高山市久々野町を流れる益田川上流(益田川上流漁協)の解禁に単独で釣行した。
実釣開始
午前5時にスタート。
瀬肩から一段落ちて開く流れの緩い手前からオトリを入れてみた。
立てザオ気味でオトリにテンションを与えながら、緩いヨレを満遍なく探ってみたが反応はなかった。
ヨレの向こうは流芯で、水深1m以上の深瀬。
そこをやってみようとオトリに背バリを打って流し込んでみたが反応はなく、1匹目のオトリを弱らせてしまった。
2匹目の養殖オトリに交代し、一段上流に足を運ぶ。
大きな淵から瀬が始まったばかりのヨレにオトリを入れて待つ。
すると、茶色い大きな魚影が追ってきて、少しアタったので思わずオトリを引き寄せた。
ニゴイだったのかと思い逆バリを付け直して送り出すと、今度はニゴイではない。
猛スピードでオトリに近づいた次の瞬間、オトリは腹を返して引きずり込まれた。
上の淵に駆け上がったので、そこで格闘が始まった。
イトがハイテンションワイヤー0.06号では無理ができない。
サオが負ける前にラインブレイクする仕掛けのつもりだったが、オトリをロスしたら引き舟の中は弱った養殖アユ。
「オトリをおかわりしに走るのか」と考えが頭をよぎる。
なんとか猛魚に空気を吸わせようと、水面に浮かせては潜られるを数回繰り返すと力尽きて寄ってきた。
その姿は……ブラウン?イワナ?タモですくって勝負あり。
40cm超のイワナだった。
渓流師なら感動ものだが、私にとってはオトリを弱らせただけのこと。
写真を撮ってリリースした。
1時間以上反応はなくオトリが2匹とも弱ってしまったので休憩する。
食事を取りがてらポイント全体を見て回ると、下流に1人入った。
2人までならOKなので気にならない。
遠く300m上流にも1人見えたが、なんとものんびりした解禁だ。
休憩後再開
まだやっていない浅瀬が一段下にあり、畳2枚ほどで石の白っぽい所があったので再開。
弱ったオトリの元気のある方に再出動してもらう。
浅くても流れは速かったので背バリ仕掛けで流し込むと、一発で目印が走って17cmがキター!
1匹の天然をキープするのに苦労したが、ここからがパラダイス。
午前7時を過ぎると活性が高まり、浅瀬で10匹ぐらい連発。
飛びつきを拾おうとスタートした瀬肩に戻ると、深瀬でも良型の18cm前後がそろった。
黒い背中に黄色鮮やかな追い星の琵琶湖産。
プチメタボで、この先グラマラスな久々野アユに育つだろう姿にうっとりした。
午前9時からは雨が激しくなり、落ち葉が流れ始めるとさらに活性が上がった。
群れアユがギラギラとハミ始める。
釣り返しができ、少し型は落ちて16~17cmを連発。
40匹ぐらいキープした。
連発が止まったので食事休憩を取り、次は川の真ん中に立ち込み、上飛ばしをして上流や対岸を攻めた。
ポツリ、ポツリのペースだったが退屈なく釣れ、午後1時にアタリは止まった。
他のポイントへ足を運ぶには300m上流に行くか、もしくは車で移動だったが、数をカウントすると75匹いたので満足。
雨はやむ気配がなく、午後1時半に終了した。
型は16~18cm中心で、最長寸は19cm。
追い星鮮やかでヌメリは強くプチメタボな姿をしていた。
<週刊つりニュース中部版 APC・栃井千万人/TSURINEWS編>