夏の波止を代表する釣り物といえば、マダコである。特に梅雨明けからは300gほどの新子サイズが数釣れるとあって、人気のターゲットである。今週のつり作戦は、この波止のマダコをピックアップした。解説はタコキングこと中谷英明さん。エギを使ったオクトパッシングの基礎を解説してもらったので、ぜひこの釣りに入門し、仕留めたタコでたこ焼きパーティーを楽しんでほしい!
ポイント
マダコ釣りのポイントとしては、一つ目は潮が当たる場所。
潮が当たる所はベイトなどがたまりやすいので、必ず狙いたいエリアだ。
二つ目としては具体的ではないが、マダコは同じ所でよく釣れるということを知ってもらいたい。一度釣れたポイントは、次の釣行時には必ず狙おう。
三つ目は船が通った後、船が出船した後の場所。
船が動くとスクリューで海底がかき混ぜられて、小さなカニなどのベイトが巻き上げられる。
マダコが捕食するために活発に動き出す。
四つ目は漁港などでカニが浮いている所。
漁港などで夜にマダコ釣りに行くと、カニが水面を泳いでいることがある。
マダコに追われて水面に浮かんでいると思われる。カニが浮いているのを発見したら、その周辺を狙う。
五つ目は荷揚げ場周辺。
荷揚げ場周辺は漁師が売れない魚を捨てることがよくある。
捨てた魚を食べにマダコが集まるというわけだ。
六つ目は 波止のコーナー周辺。
陸っぱりでの漁港、防波堤全てにおいて、角、コーナーはマダコが潜んでいることが多い。そして、ポイントではないが、雨が降った後のカラッと晴れた日は狙い目となる。
タックル
波止マダコ釣りで使用するタックルだが、ロッドはキャスティングと岸際用の2本ある方が便利だ。
キャスティングでのマダコ釣りをするなら、飛距離を出せる7フィート前後がお勧め。
岸際をテクトロしたりタコエギを上げたり下ろしたりする誘いをするロッドは5フィートクラスのタコ専用ロッドが使いやすい。
船タコ用のロッドがお勧め。
リールはスピニング、ベイトのどちらでもいいが、どちらもパワーがあるタイプを選ぶ。
スピニングリールは扱いやすくキャストがしやすい点が優れているので、入門者はスピニングリールがいいだろう。
ラインはPEライン3号でリーダーは基本不要だ。
使用するタコエギはアピール力があるものを選び、カラーも何種類かある方がいい。
タコエギのカラーはこまめに交換するので、スナップで接続しておきたい。
タコエギが軽くて底を取りにくいときには、ティップランなどで使う追加用のシンカー10~20gを装着するといい。
釣り方
では実際の釣り方について紹介していこう。
エギでの釣り方は、キャスティングと岸壁の際を攻めるテクトロの釣りがある。
キャスティングの釣り方は、タコエギをキャストし、まず底まで落とす。
タコエギをシェイクしながら誘いを入れつつ、リーリングする。
ズル引きでもかまわないが、シェイクさせアピールする方がいい。
エギにマダコが触ってくると、根掛かりしたような感触となる。
この状態なら根掛かりかマダコのどちらかだ。しかし、ここでアワせるとダメ。
マダコの場合、腕だけでエギを押さえている可能性がある。
しっかりとエギを抱かせるために、エギが抵抗して逃げる動作を入れるために、ラインを意図的にたるませてから、少し引っ張るような動作を4~6回入れ、追い誘いをする。
こうすることで、獲物が逃げると思ったマダコが、エギに腕を絡ませ抱き込む。
ロッドを立て、軽く持ち上げるようにして掛かった重みを感じたら、思い切りアワセを入れる。
この時、ポンピングするとラインテンションが緩んだときにバレるので、一定のスピードでリールを巻き上げるようにしてほしい。
岸壁際の釣りも同じように、底までエギを落として岸壁際に沿ってリールを巻かずに歩きながら誘うテクトロが基本。
誘っているときに重みを感じたら、キャスティング同様な追い誘いをして釣る。
ほかに、際での釣りの場合はエギを底まで落としてから、上げたり、落としたりの上下の誘いでマダコにアピールして釣る方法もある。