6月14日(木)、東京湾浦安の吉野屋へマダコ狙いで釣行。
7時出船
出船1時間前に到着、店前の乗船席選択ボード(マダコ船は10人までは左舷に片舷並びというシステム)から残っていたミヨシ2番目の席札を外し、新装された店内に入ると、吉野公大・若店主が「タコですね」と笑顔で出迎えてくれた。
第2吉野屋丸に乗船、エサのカニは出船前に各自1匹ずつ配られる。
私が持参したタコテンヤは魚の身エサ用に作られたもので、エサとテンヤバリとの間隔が狭く「掛かりが悪いのでは」という心配はあったが、根掛かりしにくいというメリットもある。
なお、初心者には出船前に船長がレクチャーしてくれるので、早めの乗船を心掛けるといい。
7時に出船。
ナギの東京湾を巡航速度で南下、航程1時間15分で大貫沖の水深10m前後に到着。
釣り場の天候は曇り、風は北東からわずかに吹く程度。
潮色はやや濁りを含んだ緑茶色で、午前11時ごろが下げいっぱい。
実釣開始
8時20分、船首を北東へ向け、「はい、どーぞ」と投入の合図がでる。
片舷流しなので、すべての釣り人の動きがよく見える。
底ダチを取ってみると、まっすぐイトが立った。
船が少し流されるとそれが斜めになり、テンヤが浮き上がる。
イトを送り出してしまうとテンヤが移動しないうえ、根掛かりしやくなるので、そのままテンヤが船べりの真下に戻ってくるのを待つようなイメージで、10秒ほど待ち、それから必要があればシブイトを繰り出して海底を取り直す動作を繰返す。
ひと流しめは不発だったが、小移動後のふた流しめ、20分が経過したころミヨシの富永さんが「乗ったよー」と声を上げる。
船長が操舵室から飛びだしてきて、「取りますよ」と、500gをタモ取り。
「今シーズンすでに2.8kgの大型を上げました」と富永さん。
このあと、ひと流し15分のペースでポイントを流し変え、胴の間で小突く鈴木さんに同サイズ。
11時ごろ、トモ寄り2番で「つりニュースは毎週読んでいます」と話す茅野さんが上げたのも同型だった。
上げ潮に移った11時半、船長から「根がきつい場所なので気をつけてやってください」のアナウンス。
水深15m前後のポイントで、ミヨシと胴の間に2尾目となる400gが取り込まれる。
「これから乗りが好転するだろう」と期待していたが、トモ寄りでバラシが数回。
水深20m前後を狙った13時に富永さんが3尾目の350gをゲットしただけ。
「今日はダメか」と諦めかけた14時半、指先へかすかに乗りを感じるモチッとした抵抗が小突きのたびに伝わってきた。
「石ころか海草かな」と、半信半疑だったが、先ほどのバラシを見ていたので、「乗りが浅いときはじっくりとエサに抱きつかせてから」と、小突き続け、聞き上げるように確認。
「本命ならここまで時間を掛けたから悔いはなし」と手繰り上げると、テンヤ中央部に300gの本命がしっかり乗ってきて、そのまま抜き上げた。
14時40分に沖上がり。
釣果は300~500g0~3尾だった。
【船長のコメント】
「台風後に乗りが悪くなってしまいました。東京湾に流れ込む河川から雨水が入り、これが表層を速く流れて釣りづらくしていることも原因と思えます。好天が続き、潮が直れば乗りがよくなると思いますよ。」
テンヤとエサについて
エサは通常、イシガニかマルガニ(Hガニ)を使用する。
特エサとしてタチウオやサバ、サンマの切り身、ブタの脂身を使うこともあるが、テンヤは魚の身に対応した形状の物(魚に差し込む串がついている)を選ばないと、エサが落ちやすかったり、タコの掛かりが悪かったりするので注意が必要。
これまでの実績から、船宿で支給してくれるカニが、もっとも乗りが安定しているし、エサ持ちもいい。
余談だが、一度タコが釣れたエサはボロボロになっても使っていたほうが不思議と結果がよく、新しいものに交換すると釣れなくなるというジンクスもあるそうだ。
テンヤへのエサの付け方(カニの縛り方)は、砂地ではテンヤに対して横向きに縛ってもういいが、根のなかを釣るようなときはテンヤの長手方向に対して添うような形(カニの横歩き方向)で縛らないと根掛りしやすくなる。
また、カニは裏返してテンヤの上に乗せ、タコイトをカニの腹の上でクロスさせるように巻き付け、イト止付きのテンヤならタコイト先端を巻き付ければ止まる。
竹製テンヤなどイト止のない物は、タコイト先端に輪ゴムを付けてテンヤのオモリなどに引っ掛けて止める。
<週刊つりニュース関東版 APC・木津光永/TSURINEWS編>
▼この船について
吉野屋
エリア:東京湾(千葉)エリア
出船港:江戸川・浦安