長野県東筑摩郡麻績村にある海抜1000mに位置する高原湖・聖湖が好季に入った。宙底とも数釣りが楽しめてしかも浅ダナであっても良型交じりで楽しめる。エサ慣れしている魚だがウキは活発に動くので、テクニックを磨くのに最適。またこれからの季節は避暑を兼ねた釣行もオススメだ。東京からわずか3時間足らずで、癒しの釣り場があなたを待っている。
概況&ポイント
【概況】
海抜1000mに位置し水質はクリア。
ヘラ釣りは桟橋スタイルのみ。
平地が30度を超える気温でも同湖はそれよりも5~10度は低い。
初夏を迎えたが雨天時は寒さを感じるほどなので、薄手のダウンジャケットなどを用意しておこう。
各桟橋とも整備が行き届き、澄んだ空気のなか気持ちよく釣りができる。
釣況は良好で宙・底釣りとも、終日釣り続ければ50~100枚は簡単に狙える。
【ポイント】
街道、一本杉、崖、公園下、白樺と湖畔には5本の桟橋が架けられている。
固定桟橋なので、風が強く波立っても揺れることはない。
図中の桟橋前に表記された数字(底が取れる目安の竿長)が示すとおり街道桟橋の中央~事務所寄りと公園下東寄り、そして白樺桟橋の両サイドの水深が極端に浅い。
底釣りなら支障ないが、宙釣りで狙うなら避けた方が無難だ。
なお日陰になりやすいのは白樺で、逆に日当たりのいいのは街道と一本杉。
ウキが見やすいのは公園下、崖、白樺だ。
晴れて気温が上がる予報だと風は白樺から一本杉方向に吹くことが多いことを覚えておこう。
釣り方&エサ
混雑時と閑散時で釣り方は大きく異なる。
前者は宙・底ともに長竿有利となり、セット釣りがオススメ。
後者は竿の長さに関係なく好みの釣り方で楽しめる。
エサは両ダンゴでいいだろう。
長竿を出せばエサ慣れしていないキレイな魚が交じり、アタリが続きやすい。
今回は閑散時に的を絞って解説する。
【浅ダナ両ダンゴ】
8~10尺竿を出せば風が強く吹いても振り込みの動作に支障はないだろう。
むしろ風通しがよく常に水面が波立っている方が魚の活性は高い。
当日の風向きを鑑みて、あえて風向かいで釣りをすると面白い。
魚の寄りが厚いので流れがあってもウキは止まるだろう。
テンポよくリズミカルな釣りを心がける。
そもそも待つ釣りではない。
タナはハリスカッツケ~1mまで。
またナジむ途中のアタリを狙うのか、ナジんでからのアタリを取るのかなど、いろいろ探って正解を見つけよう。
エサのタッチはペトコン一辺倒ではなく、時にはボソっ気が必要な場合がある。
もっともエサへのアタックが激しい釣り方なので、どのようなタッチでもハリに残ることが最低条件。
そのうえでウキの動きを見ながらエサのサイズやタッチを調整する。
【チョウチン両ダンゴ】
竿は8~12尺。
エサ打ちを始めるとすぐ表層に魚が見え始めるがこの魚たちは無視していい。
桟橋に近い魚ほど、こぼれエサにしか反応しない。
チョウチンらしいアタリで釣り込むには、やはりナジみ途中の触りを多くだしたい。
それにはボソっ気と適正なハリスの長さが重要。
中型が主体だとつい締めたエサを打ってしまいがちだが、それだとアタリはでにくい。
エサ慣れしているからこそ、エサを煙幕のように筒状に漂わせ糸とハリの存在をカムフラージュさせるのがクリアレイクにおけるチョウチン釣りの鉄則だろう。
【底釣り】
竿13~16尺。
カケアガリの途中を狙う釣りになるので、できるだけウキの位置が竿いっぱいになるよう仕掛けや竿の長さで調整する。
さらに振り込みはウキの立つ位置に必ず落とし込む。
振りきり気味になると、深くナジみ過ぎてトップが戻りにくくなってしまう。
上っ調子な釣り場だが、底付近と上中層の魚は区別する。
上層からエサを追わせて釣るようなスタイルではなく短めのハリスで中層のヘラの群れを通過し、トップがナジんで戻したあとのアタリに的を絞るとコンスタントに釣り続けることができる。
<棚網久/TSURINEWS編>
長野自動車道麻績ICを下りてすぐの信号を左折し国道403号を聖高原方面へ。
入釣料……1500円(現場売り)