究極の深海ターゲット『ベニアコウ』釣り 水深1000mから3kg級浮上

究極の深海ターゲット『ベニアコウ』釣り 水深1000mから3kg級浮上

1月末、南房の船宿からベニアコウ狙いで出船。ラストの4投目に一発勝負、究極の深海ターゲットのベニアコウに対面できたのでリポートしたい。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

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深海ターゲットベニアコウ狙い

ベニアコウの標準和名は「サンコウメヌケ」と「オオサガ」の2種。生息域は水深1000m以上(東京スカイツリー634mと東京タワー333mを足してもまだ深い)。釣り人が狙うことのできる、もっとも深い究極の深海ターゲットだ。

タックルも最強&最大級。ロッドはオモリ負荷300~800号、リールはPEライン12号を1400m。オモリは700号(500号に200号オモリをビニールテープで巻きつける)を使用。

究極の深海ターゲット『ベニアコウ』釣り 水深1000mから3kg級浮上ベニアコウタックル例(作図:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

集合時間の3時間前に港到着。オマツリ回避のため、片舷流しの釣りで、両舷には乗せない。座る席はどこにしようか迷う。この日は北の風風速5m/s、波の高さは0.5mの予報。日当りのいいミヨシか、波の影響を受けないトモか迷った末、前者に決めた。

4時30分、全員が集まったところで出船。ポイントまでは1時間ほどで、意外と近い。

ベニアコウの釣り方

南房でのベニアコウ釣りの投入回数は一日4回。投入から着底まで15分、流しに30分、巻き上げに40分。1回の投入から巻き上げ終了まで、90分ほどを要する。

投入

投入はトモ側から「1番目の人」と呼ばれる。最初の人がスムーズに投入したら、船長が船を前進させながら、「2番目の人」と続く。投入準備ができていない、手前マツリなどトラブルの場合は1回休みとなるので、準備は万全にしておくこと。

着底

船長から「水深980m」とアナウンス。余計なミチイトが出ないように、リールのスプールに指を当てて落下スピードを調節。オモリの重さを感じながら海底まで下ろしていく。

もっとも重要なのは、着底を見逃さないこと。竿先が一瞬、オモリの重さから解放されるのを見極める。これを見逃すと潮の流れでミチイトが永遠と出ていってしまう。水深1000mもあるので、再度の底ダチは難しい。

巻き上げ

このあと、オモリの重さを感じなくなったら1~2mずつリールを巻き取る繰り返し。オモリで底トントンができればいいが、潮の流れが速いと厳しい。30~40分ほど流したら船長から「上げてください」と、アナウンスが流れる。魚が掛かっていなければ速めに巻き上げ。魚がついていれば中速で巻き上げる。

忘れがちなのはリールのドラグ調整で、急に引き込まれたとき滑るように設定する。これも大事な作業のひとつ。

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