名手・正木義則さんのカカリ釣り教室に2度参加させてもらい、すっかりクロダイ狙いのとりこになってしまった息子の小学5年の典明。カセでの釣りに行きたくて母親の許可をもらい、自ら的矢湾奥の三ケ所にあるフィッシングセンターマンボウへ予約の電話を入れていた。三重県志摩市のフィッシングセンターマンボウの小川社長から快くOKがもらえ、週刊つりニュースやインターネットを見て、最近の釣果情報などもしっかり確認した。
クロダイ狙いの五目釣り
当日は1番船で、天気・気温もとてもいい朝。
深江浦にあるカセへ到着して、典明はダンゴの準備をして期待を胸に仕掛けを作っていた。
カカリ釣りはとても軽量で短いサオなので、ライントラブルもほとんどなく、とても扱いやすいので釣りに集中できる。
また、魚の大小に関係なくハリに掛かった時の感触がダイレクトに伝わるので、たまらない感触が味わえる。
季節が乗っ込みクロダイ終盤ということもあり、かなりのエサ取りが予想されるが、実は典明、三ケ所で釣るのが好きな理由に「五目釣り」も楽しめるということがある。
タナを変えると、潮や時間に関係なく多種の魚が釣れる。
退屈しないので釣れる、子供には最高のステージなのだ。
タナ取りの後、モーニングでボケをサシエに1投目。
穂先がピクピク反応したが、エサ取りの仕業だと思われる。
この後、ダンゴ釣りに変更した。
釣り始めてから3時間ほどが経過し、5種類ほどの魚(アジ、サバ、コノシロ、サヨリ、小ダイ)がお目見え。
しかし、本命のクロダイはいまだ出ていなかった。
チャンスに備え、少し早めに昼食を取ってしばし休憩。
強い引きで本命クロダイか?
同じ時刻に渡船した隣のカセで大きくサオを曲げている。
クロダイ!
それも大型だ。
タモに収められ、隣を横目に焦りが出てきた典明は、居ても立ってもいられなくなったようで、すぐダンゴを投入して釣りを再開していた。
サシエはオキアミを主体に、激荒に入っているサナギとコーン。
組み合わせをいろいろアレンジしながら、ダンゴを落としてのチャレンジだ。
ダンゴが割れるとすぐ反応があり、サオが大きく曲がる。
格闘して上げたのは、30cmほどはあるだろうか大型のショウサイフグ。
ちょっぴりガッカリだ。
その後は1時間ぐらいアタリが遠のいて私たちも疲れが出てきたが、隣のカセの人は絶好調。
サオが大きく曲がって、次々にスカリへと収めていた。
典明も私も焦りを隠せない。
しかし、「確実にターゲットはいる」と期待しながら待った。
サシエをボケにした時、当日一番の大きな手応え。
「きたっ、今度こそ」と真剣にやり取りをして上げたのは、陸っぱりでは出会ったことのないような、大人の腕ほどもあるだろうか巨大なアナゴ。
タモ入れ時に滑って逃げられてしまったが、強烈な引きが楽しめたからか、少々ご満悦気味な典明だった。
次回の釣行にクロダイに期待!
この後、私たちのカセでは本命のクロダイが釣れなかったが、午後5時の納竿時間までにたくさんの魚をクーラーボックスへ入れることができ、楽しめた釣行だった。
迎えに来た船の上で、他の釣り人の釣果を見せてもらうとビックリ。
年無しだと思われるクロダイ数匹を含め、皆がかなりのクロダイを上げていた。
なお、隣のカセの人に聞いたところ、当日の当たりエサはオキアミとのことだった。
実は、楽しめたのは釣りだけではなかった。
小川社長の知り合いの飲食店を紹介してもらい、釣ったばかりの魚を調理してもらい、サヨリのフルコースを作ってもらう。
とてもおいしく、今まで味わったことがない最高のぜいたくを感じた。
帰宅後すぐ当日の釣果と出来事を母親に報告。
「ぜひマンボウさんでチャレンジしたい!!次は年無しゲットだぜ」と、次回の釣行への意気込みを語っていた。
<週刊つりニュース中部版 APC・牧村直樹/TSURINEWS編>
フィッシングセンターマンボウ