野池を思わせる風光明媚な竜田川釣り池へ、ヘラブナ釣行。前半は不調だったが、エサの調合をかえてからは好調に転じ、冬場のエサ使いの重要性を実感した。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・森宮清釣)
竜田川釣り池でヘラブナ釣り
奈良・平群町にある竜田川釣り池。小粒でも元気いっぱいのヘラブナが釣れるから、これらを釣りに遊びに来る人が多くなっている。桟橋がなければ野池そのもの、冬季は野鳥も多く訪れて、鳴き声やきれいなスタイルを披露してくれるのが嬉しい。
釣りの対象となるヘラブナは、自然ふ化した10cm前後の美しい小型から、11月下旬に放流された新ベラは20cm前後から、手応えを十分に堪能できる尺上までだが、時に40cmを超える巨ベラも釣れることがある。釣り方はカッツケ以外は全て可能で、冬季の釣りとしてワラビうどんや尿素うどんを使う常連が多く、段底の釣りやダンゴエサを巧みに使う釣り人も多く、「ヘラブナ釣り道場」と呼ぶ釣り人もいるほどだ。
筆者の楽しみ方
こんな釣り場に惚れ込んでいるのが、私と釣友の喜多さんなのだが、特徴はいつも良く釣れるエサを、食いが「超渋」の時しか使わずに、普段は状況によって様々なエサを工夫して釣ってみる……というのが私たちの楽しみ方である。
12月5日にもこの釣り場で喜多さんと遊んできたが、前半は不調過ぎて欠伸連発で退屈した時間帯だった。しかし、昼前から徐々に食いは上向いて、喜多さんはハイペースで竿を曲げていた。
私の仕掛けは竿が13尺、道糸1号、ハリス0.4号、ハリはプロスト4号にして、両バリとも床に少し這わせて釣る床釣り。エサはグルテン系で様子を見ることにしたが、開始時に選んだエサは、ヘラ餌本舗のペレ匠グルテン底50cc、寄せグル50ccをチョイス。重たいエサを使って床でじっくり待って釣ろうという考えだった。
エサの調合を変更
だが、釣れるはずのエサにもかかわらず、アタリ一つ出ない有様。隣の喜多さんはグルテンベースで麩エサを混ぜて調子良く竿を曲げているので、焦りが出てなおさら釣れない状況だ。
このエサにバラケマッハを25ccにα21を25cc足し、うんと柔らかくして使用してみた。エサが床に落ち着いて30秒くらいだろうか、やっと待望の「ツン」が出て明かりが灯ったような……。
エサが合えば連発
嬉しさのあまり強いアワセになったが、タモに収めたのは25cmくらいのきれいな新ベラ。このクラスが立て続けに釣れて大喜びしたのだが、釣友の喜多さんは尺近い大物まで釣って、私を大きく引き離し、早々と2ケタの釣果。
しかし、このエサの調合がヘラブナの口に合ったようで、次第に追い上げ、後2匹で同数というところまで近付いたものの、あえなく時間切れを迎えてしまった。
このエサの効果はバラケマッハにあるようで、特有の匂いでジワリと寄せて、溶けて床に半分広がった同じ匂いのするエサを、ヘラブナに食わせるという釣り方(多分)。真偽のほどは分からないが、良く釣れたので成功としておいた。
<森宮清釣/TSURINEWS・WEBライター>