12月初旬の明石エリアの水温は16℃前後と高く、まだまだマダコゲームが楽しめそうです。正月用のマダコを確保するために12月7日に出かけました。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・丸山明)
冬のマダコ釣り
12月にマダコ釣り?確かにマダコは夏の釣りもので、セミが鳴き止むとタコ釣りも終わりと言われますが、秋の産卵を終えて越冬前のマダコが狙えるのです。
年末にマダコが釣れれば、マダイの塩焼き、関西でいう「にらみ鯛」に負けない、正月の惣菜を確保。おめでたい時の赤い色の食材で、マダイもマダコも赤いです。純国産のブランド明石タコを年末に釣る目論見です。
そして、越冬を前にした落ちのものは旨味が出ると言われますが、マダコも旨味が出ていると思います。浜値も夏とは比較にならない金額になるほどです。おせち料理に、刺し身、酢の物、煮つけ、そしてタコ飯は絶品。意外と保存が効き、安心な食材です。また、タコ飯用の干しダコは、冬の気温と日照で長めに干して、旨味を凝縮させると格段の味わいになります。
夏との違い
夏は、確実に数が出ますが、そのイメージだとがっかりします。
数より型
秋から冬は、数より型を狙います。私は、4~5杯も釣れれば、もう気分は上々で型物が加われば、もうこれは大釣りです。
晩夏から秋にかけてマダコは産卵をします。産卵後、多くの雌は死んで個体数が減り、生まれたちびっこは漂うばかりで、釣りの対象となるのは来夏。そもそも釣りの対象となる個体が減っている時期です。しかし、大きく育った型物が出てきますので、秋から冬は、晩ご飯を探しに行くという釣りで、食べれば納得の美味しい味を求めるのが時期のマダコ釣りです。
マダコの寄り場を探す
冬のマダコポイントは、夏のように、そこら中にいるのではなく、エサ場に集中しているような感じです。ボート釣りでは、ゆっくりと探ってタコエギを動かしていくと、ヌオーッと重みが出るでしょう。
磯があって、潮通しの良い場所には、好物の甲殻類も多く「草刈り場」となっていることが多いです。見つけるのは大変ですが、イメージを作って探ると見つかるものです。
また冬場は時合いが短く感じます。夏は、潮が緩み始めれば乗りが続き、潮止まり後に、また乗り始めますが、この時合いが短くなっているような感じがします。「落ち」を狙うのには、このようなことも考えて挑みます。寄り場と、時合いを探り、落ちギスを狙うのと同様に、その場と時を見つければ楽しくなる釣りです。
夏以上に遅アワセ
釣れ方の特徴としては、夏よりゆっくりとエギを動かす方が乗ります。水温が下がってきている時期なので、動きも夏とは違うのでしょう。ヌオーッと竿先に重みを感じたら、ゆっくりと待ちます。夏はひと呼吸ふた呼吸でかけられても、冬は倍以上待ちます。
気持ちは、10カウントして大アワセです。バラしたら悔しいのなんの…。したがって、足の付け根にタコエギが入るまで待つのが大事です。クリスマスですので、「きよしこの夜」とゆっくり歌って待ってください。「ジングルベル」はダメです(笑)。
12月の明石沖でマダコ釣り
12月7日、明石二見沖に12月のマダコを狙って釣行です。明石海峡の転流時刻は、9時40分ですから、二見沖は8時半から9時頃に潮止まりになるものと予測して、7時に釣り開始。
岸寄りの海苔棚よりさらに岸寄りで、磯場が点在する場所で、潮通しも良く、エサ場がありそうなポイントです。朝の風が北から吹き、ボートがウロウロしますが、1ノット前後の潮に乗せて、水深6~8mの浅場を濃い緑と白のタコエギ2本仕掛けで探ります。
10カウント待って2kg級
最初の獲物は、竿先に重みが出てから我慢の10カウント。力いっぱいアワセを入れると、ドンと来るような重み。型物です。冷や冷やドキドキで巻き上げ、タモに収めたのは、2kgクラスの見事なマダコ。スカリのタコホイホイに放り込んで、チャックをしっかり止め、逃亡の名人を確保です。これで、「もう帰ってもいいや」の気分になれるサイズです。
潮が緩み始め、北風も弱くなる頃に300gサイズが2杯続けて乗ってきました。
1kg級追釣し納竿
さらに潮が緩み、0.3ノットほどで流れ、エギの緑を黄紫にかえると、乗りの重み。アワせると型物の重量感。さらに巻き上げの重さを楽しめ釣れたのは、1kgクラスのうまそうな大きさです。
その後、潮止まりになり、9時半から上げ潮で時合いが来るかと思いましたが、何の反応も出ず、どうやらこの日は、下げの潮止まり前の1時間半が時合いだったようです。嬉しい十分な釣果で、10時過ぎに沖上がりとしました。
雄と雌の違い
最初の2kgクラスは雄、1kgクラスは雌でしょう。雄の吸盤はサイズがそれぞれ異なるのが多く、大きい吸盤もありますが、雌はきれいに同じ形で並んでいます。と聞きましたが、まさにそのようです。雄は、大きい吸盤をライバルに見せつけて威嚇するそうですが、さてさてです。