入門者にとって、敷居が高そうに見える「カットウ釣り」。しかし、そんな不安を解消してくれる新発想の仕掛けがオーナーばりから発売。今回は伊勢湾のカットウ釣りの紹介と、この仕掛けを用いた実釣をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部)
カットウシンカー丸錘で実釣
それではここからは実釣編。船が港を出て走ること数分。まずは羽豆岬沖のポイントに到着。水深は20m足らず、底は岩礁でヒガンフグとカワハギの棲み処になっている。
今永さんは仕掛けにアオヤギとウタセエビをたっぷり刺して投入。くり返し底を取り直し、底スレスレを狙うと、まずは良型のカワハギがヒット。
続いて小ぶりながら、本命のヒガンフグが顔を見せた。
使用した仕掛けは、オーナーばりの「カットウ一角ふぐチラシ仕掛」に、同社の「カットウシンカー丸錘/青柳(アオヤギ)オレンジ」の組み合わせ。まずはアピール面の様子を探るべく、スタンダードな青柳オレンジとした。
カットウ仕掛けのオモリは、濁り潮や空が暗い場合は夜光ベースを、エサに似せてアピールするならアオヤギカラー(橙色)を使用するのがセオリーだ。今回使用しているカットウシンカー丸錘にも多彩な色があり、高アピールの夜光系カラーから、エサに似せた橙色、産卵期に実績が高いマル秘カラーまで全5色のラインアップになっている。
「カットウ一角ふぐチラシ仕掛」
カットウ釣りに興味があり、食わせからステップアップしたいけど、壁の高さを感じる人も少なくないはずだ。
そんな悩めるアングラーの不安を解消してくれるのが、今回使用した「カットウ一角ふぐチラシ仕掛」。一般的なカットウ仕掛けのエサ掛けバリの役目は、フグを寄せるエサを刺すためだけ。
しかし、この仕掛けのエサ掛けバリはチラシの名の通り、長軸の食わせフグ用のハリ3本からなっており、これにフグを食わせて掛けてしまうことも可能。ハリはエサを取られにくいWケン付きで、カモフラージュ効果が高い甘エビケイムラ塗装が施されている。もちろん下部にはフグを掛けるカットウバリが装着されている。つまるところ「食わせ」と「カットウ」の両方で攻めることができるのだ。
フグの嗜好を見分ける?
また、このチラシバリには、食わせる以外にも大きなポイントがある。アオヤギと各種エビを分けて各ハリに刺し、寄せエサとしてのボリュームを確保しつつ、当日のフグの嗜好を見極めることができる。
例えばエビエサに続けて食ってきたり、エビエサばかり減るようなら、すべてのハリにエビを刺し、よりフグの嗜好にあったエサ選択が可能になるというわけだ。
なお、チラシバリの部分が根掛かりで変形、消耗した場合や、フグに噛み切られた場合のために、この部分だけのフグカットウチラシ仕掛もある。現場での仕掛けの補修や、オリジナルのカットウ仕掛けを作る際のパーツに使用できる。