【関西2020】人気上昇中の船カワハギ釣り 初心者がしがちな失敗例5選

【関西2020】人気上昇中の船カワハギ釣り 初心者がしがちな失敗例5選

釣り場にもよりますが、秋~春にロングランで狙えるのが船カワハギ。今回は独特なカワハギ釣りの中でも、初心者が陥りやすい失敗例を紹介しましょう。

(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)

アバター画像 TSURINEWS編集部

船釣り エサ釣り

陥りやすい失敗例5選

前述のように基本を忠実に守りながら、自分の工夫を加えていき、アタリを明確に出させたり、ゲストをかわしたり、しっかりとおちょぼ口にハリを掛ける訳ですが、釣りに夢中になるあまり、ついつい良くない釣りを展開してしまうことがあります。今回は、特に初心者によく見られる失敗例を挙げてみましょう。

1. アタリを待ってしまう

魚釣りでは、アタリがなければアタリを待つ。これは当然の話ですね。ただ、カワハギ釣りにおいては、あまりアタリを待ったり、アタリを取りにいくことはかえってエサを取られる要因にもなります。というのも、アタリを待つということ自体、アタリに集中するあまり、仕掛けの動きを止めたままにしてしまうことが多くなるからです。

カワハギの場合、ホバリングといってその場で定位しながら、小さな口でエサを吸い込んだり吐いたりしながらエサをかすめ取ってしまいます。そのため、仕掛けが止まったままだとアタリが穂先に出ないまま、エサを取られることになるからです。あくまでも、カワハギのアタリを出させるタイミングはエサを食べられない状態を続けた後の「一瞬」と覚えておいてください。

2. どんなアタリでもアワせる

カワハギ釣りでは時として、ゲストやエサ取りが非常に多い場所を釣ることも多くなります。特に岩礁帯などでは顕著です。もちろん、エサ取りの仲間でもあるカワハギを釣るのですから当然といえば当然ですね。

【関西2020】人気上昇中の船カワハギ釣り 初心者がしがちな失敗例5選小さな口でエサを吸うカワハギ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

で、大きなアタリ、特にブルルンと穂先を震わせるようなアタリは、カワハギではないことが多いのです。前述のようにカワハギをその場で定位しながらエサをかすめ取るのがうまい魚です。なので、いろいろなゲストの中でももっとも小さなアタリを出すのがカワハギといっても過言ではありません。

仕掛けが着底してすぐに大きなアタリがあってアワせるとヒット。こんな時は得てしてゲストであることが多いです。大きなアタリが出たら、仕掛けを動かさずに少ししてから回収してエサを点検してみましょう。全てのエサがすっかり取られていたらカワハギであることが多いです。が、エサが残っているのならゲストであることが多いようです。

大きなアタリの中で、ごく小さくトン、とか、モヤッとした違和感を感じた時に試しに聞き上げてみると、カワハギであることが多いのです。これがゲストをかわして本命を釣ることとなります。

3. 動かし続け過ぎる

カワハギ釣りは仕掛けを動かすことで寄ってきたカワハギがエサを食べられず慌てる状態を作ることが重要です。ただ、せっかく寄ってきたカワハギも仕掛けを大きく動かし続けてしまうと結局、エサを食べられないまま終わってしまいます。そこで、仕掛けを動かしたらカワハギが寄ってきていると仮定して、オモリを底に着け、ほんの少しで良いのでカワハギがエサを食う間を与えてやりましょう。

カワハギが焦っていれば、その短い間でアタリが出ますし、その際に出るアタリはけっこう明確です。なので、短い止め(食わせ)の間で穂先に神経を集中します。

4. 仕掛けを上げない

アタリがないから、反応があるまで仕掛けを上げずに釣り続ける。これはカワハギ釣りでは御法度ともいえる失敗例です。その理由は前述のようにカワハギはエサをかすめ取るのがうまい魚なので、釣り人がアタリを察知できていないくてもエサを取っている可能性が高いのです。なので、カワハギ釣りはかなり頻繁に仕掛けを回収して、エサの点検を行う必要がある釣りです。

エサの点検を頻繁に行うメリットは他にもあります。アタリはなく仕掛けを上げてみるとエサも残っている。そんな時でも、エサをよく見てみると、アサリの表面がザラザラ、ボロボロになっていたり、カワハギの大好物である内臓部分のみ食われていることもあります。カワハギが食いにきていた証拠です。エサの状態を確認することで、海中のカワハギとの駆け引きを有利にすることもできるのです。

【関西2020】人気上昇中の船カワハギ釣り 初心者がしがちな失敗例5選エサをじっくり見てみよう(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

5. 流し込んでしまう

オモリで底を取っていて、船が流れるとどうしても底をキープしたがあまりに糸を出していく人をよく見かけます。実はこれもデメリットが多い動作です。糸を出せばその分、同船者とのオマツリも多くなります。

また、水中にある道糸は潮の流れの影響を受けますが、その距離が長くなればなるほど、潮の流れによる道糸にかかる抵抗も大きくなり、結果的にアタリが伝わりづらくなります。理想は最短距離です。

どうしても底を取りたい時には、少し流し込んだ後で竿を上げて(仕掛けを浮かせて)ジッとしていると、オモリの重さで自分の釣り座近くに仕掛けが戻ってきますのでそこから再び釣り始めましょう。

まとめ

カワハギはエサを取るのがうまい魚です。アタリも小さい割りに、ハリからエサをきれいに取ってしまうことも上手です。そんなカワハギを仕留めるために、独特な釣り方が進化しています。進化は釣り人の工夫、試行錯誤によるものなので、しっかりと基本を守りつつ工夫をしてみましょう。それこそがカワハギ釣りの醍醐味であり、工夫が当たって、竿先がドンドンとカワハギ特有の引きをとらえた時には、何物にもかえがたい快感がまっています。

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>