朝夕はすっかり涼しく季節は初秋だ。アジングが本格化してくる時期だ。今年は回遊が遅れているようだが、先日の釣行では数尾を仕留めることができた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
大阪南港でアジング
今回の釣行日は9月19日、中潮で20時頃に満潮を迎える潮の中、17~20時に釣りタイムを絞った。この日の大阪南港は多少曇っていたせいもあり、水面が凪いで見えた。中潮の良い潮周りだが、上げきるのが20時前後で、エントリーした17時直後には、そこまで潮が動いていない。
しかし、横にサビキ師がいるおかげで、小魚が集まっている。声を掛けて隣に距離を取ってエントリーさせてもらい、水面にライズしている小魚を目掛けて、まずは0.6gのジグヘッドに1.5inchワームというアジングのパイロットリグといえるセッティングで投げた。
水面にはキビナゴ
海に投じて、ラインスラッグを取ろうとする前から、やたらと細かいアタりがくる。「これは小サバかな…」と思ったが、偶然掛かった1尾を見てみるとキビナゴだった。つまり、表層でライズしている連中の正体は、このキビナゴだろう。
そして私の経験上、キビナゴライズの下にはアジがいる。それも、結構レンジを入れた深いタナにいる。おそらくキビナゴを捕食する大型フィッシュイーターから身を隠して、サビキのおこぼれを貰おうというつもりなのだろう。
サバの次に本命
しかし、ファーストヒットはサバ。この日はフィッシュグリップを忘れてしまい、魚をつかむことができずに、なんとか写真を取ろうとしている間に、サバ特有のビチビチバタバタ暴れをされてしまって、逃がしてしまった。
その後、1gの重めのジグヘッドにチェンジして、アミ色のワームを深いレンジに入れて定位(レンジキープ)させていたところ、アジがヒットした。キビナゴ表層ライズパターンでは、ボトム付近にアジがいることを覚えておきたい。
30cmソイが登場
この日は前述の理由でボトムがアジの溜まり場となっていたので、かなり深くレンジを入れて終始攻め続けた。時合いが終わってからは、おそらく小サバと思われる小魚がじゃれてくるくらいで、バイトに至らなかったが、19時頃に何かがゴツンときた。おそらくチヌだろう、縦に引き込む強烈な引き。ストラクチャーに隠れようとする気配を感じたので、竿を粘らせるように頭上に上げて、なんとかその動きを止める。
最近はライトブリーム(フィネス・チニング)ばかりしていて、その時はPEラインを使った勝負なので、どんなライトタックルでもほとんど負けることはないが、今回の釣行はアジングで、ラインはエステル0.25号。取れることは取れるが、時間がかかる。
徐々に弱って上がってきた。しかし、その抵抗感が、あのチヌの平たい魚体による水圧の重たい感じがしない。そのかわりに、単純に重量感がある。デカカサゴかと思い、水面に浮かせてライトで照らすと、そこには予想と少し違った魚影が。ソイだ。
タモは持っていたが、相手も弱っており、暴れられさえしなければギリギリ抜き上げられそうな感じがしたので、ちょっと横着して、ドラグを締めて、竿を横に向けながらよいしょと抜き上げる。ランディング成功。
スケールをあててみると、なんと30cm! 尺ソイだ。私自身、釣ったのは2回目だろうか。居付きの魚独特のニオイがあったが、記念に持ち帰り、調理してみることにした。