6月28日は泉大津・汐見埠頭にちょい投げ釣りへ。15cmまでの小型が主体ながら、2時間ほどで2ケタ釣果。チョイ投げでのコツを見つけたので紹介してみたい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
目次
阪南エリアのキス釣り
ここ数年、泉大津市の花市場前護岸や大津川尻、汐見埠頭、貝塚市の貝塚人工島などで投げ釣り、チョイ投げでのキスの釣果が聞かれている。元々、大型港湾部でサビキ釣りなど、ファミリーフィッシングの人気釣り場だったが、キスはどちらかと言えば、もう少し南に位置する泉南方面から紀北が主流で、大型港湾部のキスはイメージが乏しかった。
ところが、今年は少し状況が違う。例年なら数尾でも釣れれば「キスが釣れた」と物珍しいくらいで、どこでも釣れると言う訳ではなかった。それが新型コロナウイルスによる外出自粛が解除された頃から、1人で20尾以上釣ったとか、30尾釣ったなど、景気のよい話が飛び込んでくるようになった。
サビキ釣り師の合間で
当日は息子と雨が上がった午前9時頃から出陣。イシゴカイと念のためのエサであるチロリを購入して、11時頃に目的地の汐見埠頭に到着。雨後なので多少は人出も少ないと思いきや、空いている場所を探すのに一苦労するくらいの混雑だ。幸い、朝からの釣り人が納竿するタイミングだったのか、チラホラと釣り場を去るファミリーも見え、何とか護岸の奥寄りに釣り座を確保した。周囲はサビキ釣りのファミリーが多く、合間にチョイ投げをする人がパラパラ。
この日のタックル
この日のタックルはチョイ投げオンリーで、ティップラン用ロッドにスピニング2000番をセット。道糸はPEライン0.8号にリーダーは3号を1m接続。固定式の逆V字型テンビン(オモリ5号)で、仕掛けは自作(モトス、ハリス1号、競技用キスバリ4号、全長70cm)の2本バリ。
下バリにイシゴカイを3cmほど、上バリはさらに短くして1cmほどにカットして刺し、まずは10mほどキャスト。この釣り場のイメージとして、沖の方は泥底であまりよくなく、手前の方が魚が居る感じだったので、まずは足元を攻めてみた。
しつこいアタリはクサフグ
オモリが着底後、かなりスローに15cmほど引きずって、やや長めのステイ。さらに動かし始めココッと弱いアタリが出た。ヒットには至らなかったので、さらに引きずるとまたまたココッ。そして、足元まで仕掛けが戻ってきたところで、今度はゆっくりと上へと誘うと掛かった。か弱い引きで上がってきたのは5cmほどのクサフグ。しつこいアタリはクサフグだった。
それから数投はクサフグに悩まされたので、今度は少し30mほど沖へ投げてみる。海底は思った通り、やや泥が深い感じなのだが、途中で小さな石か砂利のような感触で底が硬いのが感じ取れた。そのエリアを抜けると、今度は砂底のようだ。そこで、ようやくプルルッと弱いながらもキスらしいアタリをとらえた。
1尾目のキスは13〜14cm
そのままハリに乗せるように巻きアワセをして、上げてくると13、14cmのキスがキラキラと浮いてきた。もう1度同じラインを通すと、やはり同じポイントでアタリが出る。が、そこでアタらなければ、その手前はかなりのカケアガリになっていて、その部分では皆目反応なし。数尾を釣ったところでアタリがなくなったので再び足元から5m付近を探ってみる。
正面はフグのアタリ、やや右に投入(と言っても3mくらい横だが…)すると、ここは比較的きれいな底質で何かアタりそう…と思っていたら予想通りプルルッとキス。
ピンポイントでキスが
このコースでも5、6尾のキスをキャッチした。しかし、ポイントが狭いのでそのコースを釣りすぎると、釣り場が荒れるのかキスのアタリがなくなってしまう。そこで、ポイントを少しズラしながら探ると、所々にキスの釣れるピンポイントがあり、イメージでは幅1mくらいの筋だ。それをズレるとアタらないかフグにジャマされる。
キスが溜まる理由
後で常連さんに聞いたのだが、ここは砂揚げ場で、船から陸へ砂を上げ下ろしするので、自然に砂が海底に落ちて溜まり、その溜まり場がキスのポイントになっているのではないか…とのことだ。
と言う事は、大きな砂の溜まり場を見つければ、それだけたくさんキスが釣れるのだ。それを知っている人が常に釣果を上げてくるのだろう。
それが分からなければ、やはり小刻みに丹念に探るしかない。キスのアタリがなくなったので大きく移動してみた。今度は外に近いエリアで空きスペースを見つけたので、釣り座を構えて釣ってみた。
最初の場所と同じように、横へと探る範囲を広げるもののアタリがない。そこで、40mほど投げて引きずり出すと、30mほど沖でカケアガリがあり、そのエリアはかなり障害物が入っている様子。根掛かりはしないのだが、かなり速く引いても海底からオモリが浮かない。それだけカケアガリが強いのだ。
カケアガリを過ぎた所で
そのエリアを抜けると今度は少しザラついた感触の砂底エリアが出てくる。ようやく砂底を見つけたので、仕掛けを止めるとすぐにブルルッとヒット。15cmには届かないがここではまずまずのサイズだろう。そして同じパターンで連発。
やはりここでの釣りは丹念に幅広く探ってキスの潜む場所を探した者勝ちだ。キスが居る所には居るが、居ない場所には全く居ないイメージ。2カ所を釣って2時間ほどで15尾程度釣りこの日は納竿とした。
まとめ
古くからの大型港湾で海底に泥が溜まりやすくなっている港でキスが釣れるのは、きれいな砂場がどこかにあるからだろう。要は仕掛けの届く範囲でそのきれいな砂が入っている場所を探す=キスを探すことになる。アタリを求めるのではなく、きれいな砂地を求めると言う感じだ。
ちなみにキスが小さいので、ハリは競技用の6号までを使用した方が掛かりが良い。そして、イシゴカイは小さく付けるよりも、3cm程度にカットし方が反応は良かったが、長くタラシが出ている分、食わせるのに少し待った方が良い感じだった。
この周辺のキスはいつまで釣れ続くのかは不明だが、こんな近場で手軽にキスが狙えるようになるのは嬉しい限りだ。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>
汐見埠頭
所在地:大阪府泉大津市