伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「6月に行きたい野釣り場4選」。今回は群馬県藤岡市にある三名湖。エン堤の工事が完了して減水も終了。日ごと20cmずつ増水中となれば、大釣りへの期待は膨らむばかりだろう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)
魚影密度さらに濃く
エン堤改修工事のため大幅に減水していた三名湖だが、5月28日から通水を開始。6月4日現在で満水からマイナス4mまで回復。一日に20cm前後ずつ増水しているので、このままのペースなら20日前後で満水となる予定。
直近の釣果は6月3日に中央ロープ水神前で70kg(竿11尺両ダンゴのチョウチン)など絶好調だ。平日とはいえ70kgとはすごいが、これはひとえに長年続けてきた放流のおかげに他ならない。加えて、減水して水面積が小さくなることで魚影密度がさらに濃くなり、魚の活性は高めに推移することは容易に想像できる。
ここしばらくは最盛期の釣り(おもに両ダンゴ)で面白いはずだ。水位が回復すれば各ワンドも面白くなるだろうが、現在の水位では水深に余裕がある中央ロープに分がある。水深が浅くなる各ワンド内の奥は、底釣りならともかく、宙釣りではややリスキーかもしれない。そこで水位が回復するまでは、中央ロープの旧石切前~水神前周辺がイチ押しではないだろうか。
浅ダナで束越えを狙おう
釣り方は両ダンゴの宙で、タナはチョウチンまたはメーター前後。竿はともに10~12尺も用意すれば十分だろう。チョウチンか浅ダナか悩むところだが、魚影特濃な同湖であれば、ここはひとつ数釣りを堪能できる浅ダナ狙いをチョイスしてみてはどうだろうか。カウンターを準備して100枚はおろか、200枚超えにチャレンジしてみるのも悪くない。
では浅ダナで束超えを狙うには、どう動けばいいのか。まず両隣が同じ釣り方ではないほうがいい。両サイドがチョウチンならベストだ。もし隣も浅ダナ狙いなら、できるだけ竿の長さをそろえないなど、ウキが立つ位置にひと工夫が欲しい。
タナは徐々に浅くしていく
タナはメーター前後でスタートして、魚が上っ調子ならそれに合わせて徐々に浅くする。チョウチンのように、タナを作るイメージに固執することはない。また浅ダナ狙いだと仕掛けを繊細に作ることが多いが、高密度&高活性の同湖ならハリス0.5号以上のタックルバランスで何ら問題はない。むしろ細過ぎてライントラブルばかり起こしては、それこそ数釣りには本末転倒だろう。
エサをナジませやすくするためにチョウチン釣りならムク系のウキを選択するだろうが、タナ規定がない野釣り場であればその概念は不要。ゆえにエサがハリに付いていることを確実に認識できるパイプトップのほうが、このシチュエーションでは合っている。またパイプのほうがウケが出やすくなるので、その直後に出るであろう食いアタリを誘発させやすい。
ただし何でもかんでもアワせるのでなく、1発目に出る鋭いアタリに的を絞って、それが早く出るようにセッティング、ならびにエサ合わせを行いたい。
※写真はすべて、以前の釣行取材時に撮影したものです。
<週刊へらニュース 伊藤さとし/TSURINEWS編>
三名湖
料金:舟¥2800、桟橋¥2200。
問い合わせ:光月 TEL=0274(22)2278