気温が上がり過ごしやすくなったが、花粉症に悩まされる季節となった。春の到来を感じられることはうれしいが、重度の花粉症に悩む私としてはうれしさと悲しさが半々だ。とはいっても、春らしく春を告げる魚が釣れれば花粉症のつらさは吹っ飛ぶので、尺メバルを求めて3月24日に南紀まで行ってきた。
まずはアジング
この南紀の赤メバルはちょっとクセ者で、明るい時間帯に釣るのは非常に難易度が高い。
これまでマヅメに釣れたことがないので、完全に暗くなってからが狙いめだ。
この日は小潮だったので、夜中の満潮前後に照準を合わせ、それまでは漁港でアジングを楽しんだ。
まずは太地町の太地港で様子を見るが生命反応がなく、釣れそうな気配はない。
アングラーは多いので、タイミングの問題のような気もするが、釣れない時間もつらいので勝浦港へ移動した。
勝浦港は大型港で常夜灯が多く、年間を通してアジが釣れる。
また、マグロ漁船が停泊していると船の明かり周りがチャンスゾーンとなるが、この日は常夜灯の下に分があった。
今回はパターンがあるわけではないが、何をやってもポツポツと釣れる感じだ。
基本的にはジグヘッド単体の釣りで、状況に合わせて重さを変えるのがいいが、釣れなくなれば重さを変え、ワームの種類や色を変える。
この時点ではベイトが何か分からなかったが、とにかくアタリが小さく、いかにアタリを感じ取るかがポイントだった。
自宅でアジをさばいてから分かったが、ベイトはアミだったことが今回のアタリの小ささの要因だろう。
ポイント移動でメバリングへ
やがてメバルを狙いたい時間になったので、ポイントを新宮の地磯へ変更。
状況としてはベタナギで少し風が吹く予報が出ていたので助かったのだが、思っていた以上に潮位が低い。
そこで普段は狙わないとにかく根がキツいポイントを選択した。
リグはFシステムのフロート仕様で、フロート下の垂らしを短くし根掛かり回避を意識した。
開始数投でアタッたのでアワセを決めるが、ドラグ設定が悪く根に入られてしまった。
しばらく根から出しては入られを繰り返し徐々に距離を詰めていたが、強引にやり過ぎたのかリーダーの真ん中で切られてしまった。
感覚的には余裕の尺上だっただけに、放心状態となった。
気を取り直してシステムを組み直し、再開するとすぐ反応があった。
今度は強めのドラグで一気に寄せて勝負あり。
釣れたメバルは28cmと尺には届かないが、なかなかのファイトで楽しませてくれた。
その後は急に風が吹き始め、フロートが流され釣りにならなくなったので、近くの漁港でアジングをすることにした。
こちらは最初のポイントと違い、かなり高活性で1投1尾のサービスタイムで数を稼いだ。
最終的にはアジだけで20尾を数えたところで納竿とした。
南紀のアジは好調で、この後もまだまだ楽しめそうだ。
メバルは産卵から回復し、これからが楽しい季節になるだろう。
とはいっても、花粉症で活性が低くなっている人も多いと思う。
抗アレルギー薬でばっちりドーピングし、万全の体調で釣りに行こうじゃないか。
<週刊つりニュース中部版 APC・伊藤太盛/TSURINEWS編>
国道42号(那智勝浦新宮道路)を南下し終点を左折、国道42号(熊野街道)へ入り各ポイントへ。