解禁2日後のヒメマス実釣レポート 例年よりタナ上ずる?【山梨・西湖】

解禁2日後のヒメマス実釣レポート 例年よりタナ上ずる?【山梨・西湖】

山梨県の西湖で、今年もヒメマス釣りが解禁。春シーズンは3月20日から5月31日まで。解禁2日後に釣行した。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也)

アバター画像 TSURINEWS編集部

ボート釣り 淡水の釣り

西湖でヒメマス狙い

幻の魚「クニマス」がすむ湖、山梨県の西湖。分類学上はヒメマスの亜種とされ、秋田県田沢湖にのみ生息していた固有種だったが、1940年に玉川からの引水により絶滅したとされる。しかし、2010年に京都大学調査チームにより、同湖でその生息が確認された。絶滅前に移植していた個体群が生き延びていたのだ。

同湖では、ボート釣りの時間がこまかく決められていて、3月末までは、6時出船、15時帰着。4~5月は5時出船、17時となっている。東岸にあるボート店で受け付けを済ませ、湖岸で釣りの準備をしながら出船時刻を待つ。

タナの見極めがキモ

この釣りでもっとも大切なことはタナ。これが違うとまったく食ってこない魚だ。解禁日は強風のため出艇中止で情報はない。魚探を見ながら、湖岸を右回りに湖央へとこいで行く。

解禁2日後のヒメマス実釣レポート 例年よりタナ上ずる?【山梨・西湖】ポイント図(作図:週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也)

魚影が確認できた初音沖のブイにボートを係留して釣り開始。魚探に反応がある水深12mを中心に、上下2m3つの仕掛けを下ろし様子を見る。

解禁2日後のヒメマス実釣レポート 例年よりタナ上ずる?【山梨・西湖】タックル図(作図:週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也)

仕掛けは丸セイゴ5号5本バリのサビキ仕掛け、オモリはナス型20号。エサは紅サシを使用した。

群れが回り本命7尾連釣

すべての仕掛けを下ろし終えて5分、竿が二度しなったあとテンションがなくなった。ヒメマス特有の食い上げるアタリだ。釣れたのは20cmほど。同湖では平均サイズ。食ってきたのはタナ10m。

そこで、その付近に仕掛けを集中させてアタリを待つ。すると、すぐに反応がでて、3本の竿が同時にお辞儀を始めた。群れが回ってくると大忙しなのがヒメマス釣りの特徴。15分ほど、バタバタとアタッて16~21cm7尾。

群れが遠のくと、アタリはピタリと止まり静寂が訪れる。寄せエサが禁止されているので、この時間が長い。タナを確認し、仕掛けを上下させて待つ。

回遊に合わせヒット続く

スタートこそよかったが、その後は群れが回って来ない。そこで、魚探を確認しながら付近をウロウロ。反応のあった近くのブイにボートを係留して釣りを再開。

すると、ここでもバタバタと最初は釣れたものの、その後は沈黙。次に取った手は、以前よく釣れた実績のある湖央のブイに移動。群れを待つことにする。20~30分間隔で、2~4尾ずつ釣れる状況が続く。

そのうち、ベタナギだった湖面に風が吹くようになり、10時ごろから強くなってきた。正午少し前に、これ以上は危険と判断し納竿。釣果は、14~24.5cm23尾。平均サイズは18~20cm。ひとケタ釣果が多かったなかでまずまず。

例年よりタナが上ずる

例年なら水深15~20mがタナのように思うが、今年は暖冬の影響か、すでに水深10mまで上がってきている。例年では4月中旬ごろの状況だろうか。

解禁2日後のヒメマス実釣レポート 例年よりタナ上ずる?【山梨・西湖】湖央付近の様子(提供:週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也)

また、いつもならワカサギクラスの12cm前後が交じるところ、15cm以下は4尾と型はよかった。制限尾数には達しなかったが楽しめた。

<週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
西湖
この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年4月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。