2月12日、和歌山県の南紀にある見老津へ釣行してきました。この日は終日食いの渋い状況で、向こうアワセで乗ってくるのを待つ釣りとなりましたが、36cmの良型を頭に価値ある3匹を仕留めることができました。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・児玉卓郎)
一級ポイント「ゲタ」へ渡礁
見老津は私自身、初めてのエリアです。磯釣りに慣れていても初めてのエリアは渡船のルールなど最初に調べておかないといけないことが多いのですが、今回は同じクラブの友人に連れていってもらったため、気が楽でした。
当日は林渡船のお世話になりました。出船前に船長へあいさつをして状況を聞くと、磯ムラがあり全体的には厳しい状況であると言われ、逆に気合いが入ります。
乗船後、最初に降りるため船の先端へ荷物を置き、渡った磯は「ゲタ」という一級ポイントでした。足場もよく釣りをするには最適な磯で、友人と釣り座を決め準備をします。
当日のフカセ釣りタックル
海を見ると底まで見えるほど澄んでおり魚の気配がありません。とりあえずまきエサをまいてみるも、出てくる気配はありません。魚影のことはいったん忘れて、仕掛けを作ります。
当日の仕掛けは、ロッドがトーナメントAGS1.2号5.3m、リールがトーナメント競技、ウキはGTEX-Rの0~00、ミチイトはラプター1.5号、ハリスはセンガ1~1.2号、トリガー0.8号を使用しました。
友人に聞くと尾長も出るということだったので、太めの仕掛けからスタートしようかと考えましたが、まずは魚の姿を見たかったので、センガ1.2号を8m取りハリスにウキを入れた、ハリ3号の全遊動の細仕掛けで始めます。
わずかな反応をアワせると素バリ
磯際から丁寧にさしエサを落としていくと、2ヒロで反応がありました。早速のエサ取りはクサフグで、寒い時期にも元気な魚です。まきエサを多めに手前に入れ、サオ1本ほど離して投入すると、今度は3ヒロまで入ったところでウキにわずかな反応が出ました。しかし、アワせると素バリを引いてしまいます。
今度は同じポイントで少しアワセを入れるのを待つことにします。3ヒロあたりからウキに変化が出て少しずつ沈んでいき、深く入ったところでアワせるも、またもや素バリ。こうなれば完全に向こうアワセだと作戦をかえ、魚が走るまで待つことにしました。
向こうアワセを待ち25cm
次投、同じ要領で釣って向こうアワセを待つと、穂先までひったくる気持ちいいアタリが出ました。そこまで大きくはないですが、25cmほどのかわいいグレが顔を見せてくれました。ボウズを逃れホッとしたと同時に、これなら大きいサイズも、と期待が高まります。
続けて投入し同じように狙うも、今度は3ヒロを超え4ヒロまで入ったところでようやくウキにアタリが出ます。向こうアワセを待つと、穂先をひったくられるも今度は引きが弱く、上がってきたのは尾長コッパでした。この時期特有のタナボケか?それとも私の腕が悪いだけか?
この流しで同型のグレが釣れれば固定仕掛けを考えていたですが、このまま変更なしで続けることにし、グレが食い上がるタイミングに合わせられるように待つ釣りに徹しました。
サイズアップの36cmを御用
潮がかわり魚の食いも上がらず渋い状況でしたが、向こうアワセに徹していると今度は穂先を強烈にひったくられるアタリがありました。イトを出さずサオで溜めて耐えます。ハリ3号、ハリス1号ですが、私が信頼をおいているこのハリスであればと強引に耐えてくれると信じていました。それにしても重い、いい引きをしてくれます。
向こうアワセのため魚が優位に立っていますが、それをサオの角度と粘りでいなし、慎重にやり取りをして上げてきたのは、36cmのグレでした。当日一番の1匹です。
まだチャンスはあるかと再度同じように投入すると、今度も同じようなアタリがきます。同様のやり取りを行い、何とか計3匹の釣果を出すことができました。
厳しい時期ですが脂が乗って最高においしい寒グレのため、量よりも質で味わいたいと思う日となりました。
<児玉卓郎/TSURINEWS・WEBライター>