高水温で生かしておけなかったウタセエビが安定供給できるようになると、秋のウタセ五目が開幕。マダイを筆頭にサンバソウやカワハギ、カサゴにメバル、シオやハマチなど何でもこいの大人気の釣りだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・峯卓)
忠栄丸でウタセ五目釣り
数日前からウタセ五目を開始したと聞いて、9月4日に愛知県・南知多町片名漁港から出船の忠栄丸でお世話になり、フライング気味に海にも必ず訪れているはずの秋の気配を探してきた。
出船時間に合わせて着くと、好調なスタートを物語るように多くの釣り人が。ビギナーも手軽に楽しめるとあって、若い釣り人もチラホラ。「行楽の秋」とも言うではないか。みんなで笑って、にぎやかに一日過ごしたいものだ。
当日のタックル&仕掛け
船に乗り込んで、すぐタックルの準備を整える。2mのライトロッドに、リールはPEライン1号を巻いた小型のベイトリール。仕掛けは自作のミキイト5号、ハリス3号、小ダイバリの3本バリ仕様で、オモリは船中統一で60号だ。
エサ取りはチダイ
船はナギの海を快走し、程なくポイントに到着した。配られたウタセエビはサイズも申し分ない。水深は30m弱で、合図とともにゆっくり落とし込んでいく。
まずエサ取りの状況を見るため、エサを尾掛けにして底付近から上げずに待つ。ジビジビと小刻みなアタリをしばらく見送ってから上げてみると、見事に食い散らかされている。隣の釣り人には笹漬けサイズのチダイがヒット。どうやらエサ取りはコイツらのようだ。
投入を繰り返しながら少しずつタナを刻んでいき、底から2m上げたところで上と真ん中のエサが残ってくれた。つまり、底から4~5mが狙いめということだが、水深が浅いので、ウタセマダイでやるような巻き上げ誘いは不可能だ。
エサのエビが泳いでくれるように、鼻掛けに変更してタナへ止めておく。鼻掛けはエサ取りにはめっぽう弱くて一発でやられてしまうが、尾掛けと違いエビが死なないので食いは抜群だ。
中層でマダイを狙い撃ち
信じて待っているとガン、ガンと例の暴力的なアタリが出た。アワせて上げると、30cmほどのきれいなマダイで、してやったり。
タナが決まれば話は早く、中層だけを決め打ちで攻めていく。底で攻めるよりもアタリは遠くなるが、アタれば20cm以下のリリースサイズは皆無で、23~30cmのマダイだけが食ってくる。
20匹以上を釣り上げたところで潮が動かなくなってしまったが、私のクーラーはマダイのみ。ちょっとウタセ五目らしい彩りが欲しいなと思ったところで、船長がポイント移動してくれた。