釣りには行くけど、タックルのメンテナンスは面倒だという人もいるでしょう。そのままだとせっかく掛かった大物を逃してしまうかもしれません。今回は、釣行後に、簡単に確認できるメンテナンス箇所と対処方法をお伝えします。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部)
タックルトラブル防止で釣果アップ
せっかく釣りに行くなら大物を釣りたい、もしくは数を釣りたいと思うはずです。より釣るためにテクニックや仕掛け、ルアーなどに目がいきがちですが、釣り場でのタックルトラブルを減らし安定した釣果を出すのが最も大切なことだったりします。
しかしタックルの破損や故障はテクニック以前の問題でどんなに上手くても釣りが出来なくなったり、時間を大幅にロスにつながります。それが原因で時合を逃したり、大物の逃したりとせっかくのチャンスを逃してしまう場合もあります。あるいは、せっかく買ったものがあっけなく逝ってしまうなど悲惨な結果になりますね。
私自身もロッドがバキッ!ラインがブチッ!リールがゴリゴリなど沢山経験しました。今回は、せっかく買ったタックル、特にロッドと突然のお別れにならないようにするためのチェック項目と対策を書いていきます。
1.ブランクスの傷やヒビ
使っていれば必ず大なり小なりキズがつきます。
塗装に浅いキズなら問題ありませんが、ブランクに及んでいる場合は危険です。魚や根掛かりで高負荷を掛けたときにそこからあっさり折れることがあります。
見つけた場合は、保証書で修理する、もしくは交換することをおすすめします。もしくはサバロなどの修理、改造ができるお店に相談してみるのもいいでしょう。
2.ガイド、ガイド周辺。
2ピースロッドなどをしまう際に、ガイドを掴んでジョイントを抜くとガイドが歪んでしまうことがあります。また使っているうちに、ガイドスレッド(ガイドの根元に巻いてある糸)がエポキシの剥離をおこしていることもあります。
これらは先絡みを悪化させたりガイドの折れ、ガイド本体が抜けたりします。また、ガイドが曲がり根元だけ剥離している場合はラインが傷ついたり、最悪の場合は、そこにラインが挟まって折れてしまうラインを傷つけたりすることがあります。
修復方法としては、エポキシ系接着剤で修復したり、ガイドを交換するのがおすすめ。買ったりメーカー修理に出すよりも安上がりです。
ちなみにですが特にチタンガイドはねじれに弱いため、戻そうとして折れるので注意が必要。
3.ジョイント部分
2ピースロッドやパックロッドを使っていると、固着して抜けない、緩すぎてすぐ抜けるの2パターンが多いかと思います。
抜けなくなった場合
固着して抜けないのは無理矢理限界までねじ込んだなどしていなければゴム付き軍手を使うかゴムを巻いて引っ張るとあっさり抜けることもあります。また、この時にジョイント部分にシリコンスプレーか石鹸水を流し込むとより効果的(抜けたら洗い流しましょう)。
抜けないときにガイドを持って抜くのは絶対NG!ガイド破損の原因になります。
ゆるゆるの場合
緩い場合は、ジョイント部分にロウソクをこすりつける方法が昔からあるやり方です。こすりつけたロウが摩擦などで少しだけジョイントに残ってそれが隙間の充填材になる寸法です。もちろん専用品もあります。
どちらもどうしようもない場合は釣具屋に相談するかメーカーに出しましょう。
また、ジョイント部分に砂や小石、塩分などが残っているとコーティングもなにもしていない内側から傷ついて簡単に割れたり折れたり、そこが原因で仕舞うことができなくなるので毎回洗浄、掃除するようにしましょう。
振り出し竿の場合
振り出し式の場合も同様にゴム付き軍手などを使い押し込むか、下にゴムマットやカーペットなどを敷いてから竿尻をトントン叩いて戻す方法があります。
この時ガイドをガンガン打ち付けると、ガイドが取れてしまいます。できる限り、ロッドのブランクスを持ち優しく押し込みましょう。特に穂先は注意が必要です。
延べ竿の場合は外れない部分だけを抜いてからおこなうのがベスト。
4.グリップ部分
グリップの素材には、上記の写真のようにコルクやEVAといった新素材などいろいろあります。ロッドのパーツの中では、最も触れている時間が長いパーツ。
汚れが溜まりやすく、EVAの場合はテカテカになりグリップ力が落ちてしまいます。
コルクの場合は目抜け(コルクが摩耗し、ボコボコになっている状態)をおこして外見が悪くなります。
筆者の場合、水で流す程度で放置し、気づいたらグリップが緑色や白色になっていたなんてことにもなります。
コルクの目抜けはコルクパテか床材補修パテなど埋めてキレイにできます。また、黒ずみは消しゴムでキレイに落とせます。
EVAのテカテカは#320~400の紙やすりで軽く削ってあげると元通りのグリップ力に戻るのでオススメ。汚れはウェッティで擦ったり入浴時にスポンジで落とすのがベスト。黒で目立たないが意外と汚れは溜まっています。
釣行後は、洗浄しよう
上記のメンテナンス意外ではシリコンスプレーや専用のスプレーをブランクやガイドに吹き付けることで、ライン抜けがよくなります。ライン抜けがよくなることで、先絡みしづらくしたり、汚れがつきにくくすることができます。
また、面倒ではありますが、釣行後は必ずタックルを洗うことでキレイにすることだけでなく、破損やキズなどを毎回チェックすることにつながります。
愛しのタックルを愛でてあげましょう。
最後に自身では不安な場合は必ずメーカーや釣具屋などに見せて修理に出すことが確実です。
<四家/TSURINEWS・関東編集部>