船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】

6月23日、釣友の三宅さんと一緒に徳島県日和佐沖へ船釣りに出かけた。旬のイサギにサバ、カツオを狙った五目釣りである。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・濱堀秀規)

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船釣り エサ釣り

日和佐沖「イキス」で五目釣り

港に着くと、この日は私たちの他に、吉田さんと谷口さんの2人もご一緒であることが判明。結局、船長を含めて1船5人での釣行となった。4人までなら絡まらずに船尾からサオを出せるが、5人となると少し不自由な釣りになる。

日和佐沖のイキスというポイントに到着し、イカリを下ろした。私と三宅さんはミヨシの左右に分かれてウキを流すことにして、他の3人は船尾に釣り座を構えてもらった。船尾より後ろに仕掛けを流すと絡まるので、ほとんど流さないで、ちょうど船の下を釣るかっこうになる。それでも、タナさえ合えば魚は食ってきた。

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】三宅さんの釣り姿(提供:WEBライター・濱堀秀規)

船釣りでは、タナ取りが釣果に直結するので、非常に重要になる。横山船長やベテラン吉田さんと谷口さんはヒロ数でタナを取る。
「20ヒロで30mだから、18ヒロからね。」
「エサが残るので1ヒロ深くしたら連チャンで食ってきた。」
「タナを2ヒロ深くしたら、エサだけとられて、ウキにアタリが出ない。深すぎるんかなあ?」
「下バリは小さな魚ばっかりなので、1ヒロ上げたら、良型イサギになった。」と、こんな調子だ。

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】谷口さんとイサギ(提供:WEBライター・濱堀秀規)

電動リールの落とし穴

私は電動リールを使っているので、タナはデジタルで表示される。便利さからその数字を信じ込んでしまうが、皆がヒロでタナを教えあっている場合、そこには落とし穴もあるので失敗談を紹介したい。

ある日メーターをみてタナ取りをしていたが、私だけ釣れない。釣れても狙った魚の種類と違うことがあった。釣りも終了間近になり、手でタナを測りなおしてみると、その深さが皆と10mも違って浅かったのである。その時は最後にタナを合わすとイサギが食ってきてくれて、釣果なしは免れた経験がある。つまり、感覚のヒロは厳密に1.5mではないということだ。

そこで最近は、第1投目はヒロ数を手で測って仕掛けを投入する。その後は、最初のヒロ数と電動リールのメーターを覚えておいて、タナを上げたり下げたりしている。

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】うまく使えば超便利(提供:WEBライター・濱堀秀規)

また、昔はこんな体験もあった。

「ミチイトは、まっさらのPEラインに巻き直してきました。これでメーターはばっちりです!この前高切れして、どうも最初とメーターが違うみたいなので、新しいPEに巻きかえてきました。」と私が言うと。
「数回使うと、イトが磨り減って、でこぼこが少なくなって細くなったり、巻きを締めこんだりして、メーターが少し狂ってこないかい?」とベテラン。

その時は、リールのメーターは絶対だと信じていたので、「そうなんでしょうか?」とあいまいに答えていたが、今は同じ質問にこう答えている。

「そうですね。高切れしてもメーターが狂うんで、使い込むとメーターが少し狂うんだと思います。」

アナログのタナ取りと、デジタルのメーター表示を比較して人間が補正や、タナの微調整をしないといけないということだ。

電動リールは釣り人を助けてくれて便利である。特に、一定の力で巻き続けるのでバラしが少ないし、深いタナを攻めて釣れない時の仕掛け回収の巻き取りは、肉体的にも、精神的にも楽だ。しかし、うまく付き合わないととんだしっぺ返しがあるということも覚えておいてほしい。

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】横山さんとマダイ(提供:WEBライター・濱堀秀規)

おいしい魚が次々

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】マダイと三宅さん(提供:WEBライター・濱堀秀規)

この日も、タナを18ヒロから22ヒロ(海面から30m前後)と攻めた。浅いタナだと、丸々として脂が乗った旬のゴマサバ。タナを深めに取ると、イサギやマダイが食ってきて、ポツポツとアタリは続いた。

12時になったので、いつものように終了としたが、皆のクーラーは十分すぎるほど満タンであった。マダイにサバに、イサギ、おいしいスマガツオまでいる。

釣り始めには谷口さんが「今日はマダイを頼まれとんよ。88歳の米寿のお祝いに。ほなけんど、頼まれたら釣れないんよな、ハハハッツ!」と高笑いしていたが、結果は、「このマダイは焼くには大きすぎるなあ~。」と期待以上のサイズを仕留めていた。
「お刺身には大丈夫でしょう?」と言うと、「まあちょうどいいサイズのマダイも別に釣ったし。」との返事。
「何匹もマダイ釣っとうじゃないですか?」と突っ込むと、「わはは!」と上機嫌であった。

船五目釣りでマダイにイサギにスマガツオ タナ合わせがキモ【徳島】私のクーラーボックス(提供:WEBライター・濱堀秀規)

梅雨時期は五目釣りの日和佐沖

梅雨時期の船釣りは案外涼しくて快適である。小雨が降っても、船の屋根がある軒下にいれば、濡れるのも少なくてすむ。水温は雨の影響で上がったり下がったりして安定はしないが、目的の魚が釣れても他魚が釣れても「やっぱり釣りはおもっしょい。サイコー!」である。

家で、モジモジと腐っていないで、海に出かけて人生を楽しもう。

<濱堀秀規/TSURINEWS・WEBライター>